キリマンジャロ山で発生する土砂崩れ

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海外活動森林保全

キリマンジャロ山の森林破壊の一要因として土砂崩れがある。当会の主力活動地であるキリマンジャロ山のテマ村一帯は地形が険しく、もともと土砂崩れが発生しやすい。そこに森林減少が加わり、数年に一度はどこかで土砂崩れが発生するという状況になっている。10年ほど前にはカウンターパートであるTEACAのスタッフ、モシ氏の家の上で斜面が崩落し、家、畑、家畜のすべてが押し流されてしまった。真夜中のことであったが、大雨の中、異常な音に気づいたモシ氏は赤ちゃんを抱きかかえ、奥さんと間一髪で逃げだし、命だけは助かった。

写真は今夏実施した現地調査のときに起こった小規模な土砂崩れの現場であるが、それでも畑が丸々一つ流されてしまった。私たちはこうした土砂崩れが起きているような斜面でも、その防止を目的として植林を実施している。しかし、もともと急傾斜であるため表土が薄いところにきて、森林を失った土壌は痩せており、植林樹種が限られてくるうえ活着率も悪くなる。さらに土砂崩れが起きてしまうと、場所によっては下の岩盤が露出してしまい、植林自体が困難になる。

またせっかく活着した木も、岩盤のため或いはその岩の種類によっては、生育が阻害され枯れてしまうケースがままある。そうした場所にはもうイネ科の雑草しか生えてこない。

土砂崩れの頻度を考えれば、まとまった面積を一気に植林してしまうのが良さそうだが、なかなか活着してくれない、或いは育っても枯れてしまうという現実の中で、私たちは少ない面積でも丹念にフォローし、確実に根付かせていくという方法をとっている。遠回りのようではあるが、植林に取り組む村人たちの気持ちを萎えさせることなく、成果を結果として示していくことが、結局は森林の再生に繋がる近道であると考えているからだ。

 

写真1: 土砂崩れを起こしたキリマンジャロ山の斜面(オールドモシ地区)

写真1: 土砂崩れを起こしたキリマンジャロ山の斜面(オールドモシ地区)

 

写真2: オールドモシ地区の森林を失った尾根

写真2: オールドモシ地区の森林を失った尾根

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