キライ小学校で苗木の世話をする生徒たちと彼らを見守る先生
現在キリマンジャロ山麓では、8カ所の拠点苗畑、今年新設した2カ所の小規模苗畑で植林用の苗木を育てています。今年度は約3万本の育苗を計画していますが、ここ数年は降雨不足に悩まされ続けています。
そこで今年度、拠点苗畑1カ所に給水タンクを据え付け、水不足に備えるようにしました。しかし問題は他にもあります。拠点苗畑8カ所のうち、2カ所が小学校にありますが、どの小学校も教師不足でなかなか苗畑の管理まで手が回りません。
もともと教師が不足していたわけではなく、政府が教師資格者の厳正適用による人員整理を行った結果、全国的に教師不足の状態となってしまったのです。
写真はキリマンジャロ山麓のキライ小学校に設置されている苗畑ですが、ここでは小学校2校(生徒数合計約600名)に対して、両校合わせて教師が6名しかいません。タンザニアの小学校は7学年ありますから、学校1つだけでもすでに教師が足りません。
そんな中でも生徒たちは村の大人達が取り組んでいる植林を助けようと、一生懸命苗木を育てています。村側でも先生の代わりに生徒に苗木の世話を教えてくれる人を付けてくれていますが、やはり先生ほど身近に、という訳にはいきません。
この写真を撮る前に訪ねた時には、生徒たちが苗木を育てるポットの周りも全部土で覆ってしまい、苗畑には築かれた小山がそれこそ山のように。きっとその方が苗木には良いと思ったのでしょう。彼らの熱心さには感謝しつつも、思わずため息。。。
拠点苗畑ではもっとも長い歴史を持っていたオリモ小学校は、教師不足のために苗畑を閉鎖せざるを得なくなりましたから、とにかく政府には一刻も早く各学校が適切な数の教師で運営できるように手を尽くして欲しいものと思っています。
4年生から6年生の生徒たちが苗木の世話をしています!
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