当会が一部支援しているテマ村での診療所建設ですが、村での大雨季植林期間中は作業が止まっていました。さらにその大雨季の豪雨で近くの小学校(オリモ小学校)のトイレが流されてしまい、村では新しいトイレ建設のための資金まで必要となってしまい、再開の目処が立っていませんでした。
このため村は7月3日に村人たちを集めて話し合いを行い、あらためて一世帯5千シリングずつ寄付をすること、屋根葺き用の木材を供出できる家庭は供出するよう呼びかけられました。
この呼びかけにさっそく何人かの村人が木材の提供を申し出、製材作業が始まりました。
木はそれぞれの村人の家の敷地や畑などに植わっていたもので、将来材として切り出して自分の家の収入とするために育てていたものです。
行政による社会サービスが行き届かない現地では、地域社会はそれぞれの地域の人々が支えるという意識が当たり前のように根付いています。出せる人はお金を、無理な人はモノや労力や時間を、それも無理な人はいつか何かの形で貢献する。そしてそれも無理な人は免除する。またその一方で、地域社会の一員として、各人の貢献は強く求められるところでもあります。
屋根葺き用には約30本の木が必要とされていましたが、村では何とかこの30本を確保することが出来ました。
当会はこれまでもテマ村唯一の診療所であったナティロ診療所への薬剤の支援をしてきましたが、その後施設の老朽化が進んだことから、現在建築中のテマ診療所(仮称)の建築支援に切り替えています。30年近く植林に取り組んできたテマ村の村人たちの命と健康を守っていくため、当会は今後もこの建設への支援を続けていきます。
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