プロジェクトでは様々な品種を試しており、これは近代種と在来種のかけ合わせ品種
キリマンジャロ山麓の村で、生計向上のために取り組んでいる養鶏事業。1農家100羽の規模で実施しています。1年間1サイクルでの利益は収支トントンから約50万シリング(公務員給与の約2倍)までまちまちです(赤字になるところは出ていません)。
今後収益力を高めていく必要があるのですが、キリマンジャロ山の村落部では餌代とその運搬費がネックになっています。こちらでは日中は鶏を庭や畑に放して勝手に餌を探して食べさせる放し飼いが一般的なのですが、これだと餌が不足がちで産卵率が低く、また外から病気を持ってきてしまう害があります。車にはねられたり猫などに食べられたりしなければ経済的な損失はあまりありませんが、代わりに利益も出ません。たまに卵を食べられるのがメリットで、鶏を売れば収入になりますが、これは初期のヒヨコ購入費で相殺されてしまうので結局トントンです。
飼育している鶏への給餌風景
これを改善するために養鶏事業では写真のような舎飼いにしていますが、十分な餌を与えようとすれば当然餌代がかさみ、さらにその運搬費(麓の市場まで行かないと調達できない)が問題となってきます。これらの費用をどう抑え、収益性を高めていくか、現在いろいろプランを練っているところです。計画の一つは栄養価の高い餌の自主配合を行う方法で、これだと既製の餌よりコストをかなり抑え込むことができます。ただそのためには配合方法や分量管理に関わる訓練が必要で、できる限り早いうちに指導を行いたいと考えています。
自主配合飼料作成のための調査中
支援している農家を訪ねると、たまに鶏が産んだ卵を嬉しそうに持ってきて「今日採れた卵だから食べてってよ」と勧めてくれます。彼らにとって大事な収入源なので気持ちだけもらおうと思うのですが、「ダメ、食え!」と言ってさっさとゆで始めてしまいます。アララ・・・と思うのですが、ゆでられてしまっては仕方なし、ありがたく頂くことに。彼らが大切に大切に育てた鶏の産んだ卵、ありがたく、ありがたく、いただきます。
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