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27日に投票が行われたケニアの大統領選で、独立以来40年近く政権を掌握してきたケニア・アフリカ民族同盟(KANU)の推すウフル・ケニヤッタ地方自治相と、「打倒KANU」を旗印に12以上の野党が結成した野党連合、国民虹の連合(NARC)の推すムワイ・キバキ元副大統領の事実上の一騎打ちに、ほぼ決着がついた。
NARC、ムワイ・キバキ元副大統領候補の圧勝(得票率約70%)の情勢である。
ケニアでは、KANUによる一党独裁とも思える長期政権(一時野党を非合法化)と、“グレートサバイバー”とも揶揄され、コンゴ(旧ザイール)の故モブツ大統領にも比肩しようかという24年間もの長きにわたって大統領の座に君臨し続けたダニエル・アラップ・モイ・ケニア大統領のもと、経済は低迷し、汚職の蔓延を招いていた。
そうした中で、国民の不満が募りに募っていた。モイ大統領はその不満を力で押さえつけてきたが、遂に独立以来初の政権交代が実現することになりそうである。
政権交代を機に、経済を立て直し、そして国民の政治不信を払拭することができるのか。ケニアが今後どう進み、どう変わっていくのか、その行方は隣国タンザニアにも大きく影響する。暫くケニアから目が離せない。