裁縫教室、再度の認定校登録に向けて

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海外活動裁縫教室

 

家庭の事情などから小学校卒業後進学の機会がなく、ほかに行き場もないことから村の中でも弱い立場に置かれている少女たちを対象として、カウンターパートのTEACA(Tanzania Environmental Action Association)が運営している裁縫教室。

 

この裁縫教室は2005年から2年間のコースで開始され、縫製技術の習得による少女たちの自活支援を目的として運営されいます。2013年度末までの卒業生は約40人で、卒業時に受験する技術認定国家試験にも殆どの生徒が合格する結果を出しています。また卒業生の中には、現在では他地域で運営されている裁縫教室の教師として活躍している者や、オーダーメードの受注販売で成功を収めた者(写真)などもおり、自立支援事業としての成果を収めています。

 

ところが2012年に実施さえたタンザニアでの教育訓練制度の変更(Competence Based Education and Training (CBET) の採用)により、それまで国家試験受験資格が認められていた民間認定校(TEACAの裁縫教室もその一つ)はすべて受験資格を失うことになりました。

 

このため、再度の認定校登録を目指してこれまで機材の充実、教場の整備等を行ってきましたが、有資格(技術資格及び準教員資格)教師の確保が最後のネックとなっていました。有資格教師で山奥の村に来たがる者はおらず、雇用するとなれば相当高額な給与を覚悟しなければなりません。

 

そこで、有資格教師は雇用するものの期間限定とし、その間に現在資格をもっていない現行の裁縫教室教師を指導してもらうことにしました。有資格教師が揃えば国家試験への道が開けますから、そこで現行の教師に国家試験を受けて貰います。試験に合格すれば、現行の教師を有資格教師として、裁縫教室を継続していけるようになります。長期的にはその方が裁縫教室の持続性を確保できると考えています。

 

TEACAの裁縫教室が再度の認定を受けるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、タンザニア教育職業訓練省管轄下の職業教育訓練公団VETA(Vocational Education and Training Authority)北部地域コーディネーター・サレンベ氏の協力も仰ぎながら、できる限り来年度から有資格教師を確保できるよう動き始めています。 

 

編み物のオーダーメード受注販売で大成功しているTEACA裁縫教室卒業生のメルシー・キマンボさん。

 

 

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