TEACAとのミーティングの様子
今回は2月に行った現地渡航のまとめとRAFIKIプロジェクトの今後の見通しについてご報告させていただきます。
これまでのRafiki Projectは、「森を守る気持ちを支えるためにはどうしたら良いか」という手探りの初期段階で、ゼロから作り上げていく必要があるため、どうしても日本人が活動の中心とならざるを得ませんでした。現在のRafiki Projectは、「森を守る気持ちを支えるにはこうしたら良いのではないか」ということの1つの提案として村の人たちに提示できる段階まで達しつつあります。その中で、Rafiki Projectは、日本人中心に行っている段階から村の人を本格的に巻き込む段階にようやく達しつつあります。2月の渡航は、基本的にこの段階の第1歩を踏み出すために実施しました。 実際の成果としては、村の人を巻き込むために必須な「森を守るためには、守っていこうという気持ちが大事であり、それを支えることが必要である」といった目的や理念を村の人と共有することが出来たことであります。また、座談会の報告の回で書かせていただいたように、まだ「アイディア」程度ながらも村の人もそういった活動を始めようという方向が打ち出せたことも成果であります。
一方で、目的や理念を共有できた村の人の数はごく一部であり、また、そのための具体的な動きはいささか曖昧な部分があります。これが実際に動いていくかは、今後のフォローアップにかかっており、今の段階で村全体の動きに確実に繋がっていくであろうとは言える状況にはありません。目的や理念を共有し、さらには具体的な動きにつなげていくためには、信頼関係の構築や議論の積み重ねなど時間がある程度必要です。そのため、まだ曖昧なアイディアしか出ていないというこの状態もやむをえないと考えております。一方、この状況は時間が必要なためというだけでなく、やり方にも少し問題があったかという意見も事務局内で出ております。つまり、いきなり村の人と、たとえ理念や目的を共有できたとしても、「では、全く新しい独自の活動を考えていきましょう」と提案すること自体が少々一足飛びであったのではないかということです。
現在、事務局で話し合われていることは、ゼロから新たに村の人が行動を起こすことを今後も狙うと同時に、現在まで我々がやってきた活動に村の人に少しずつ「関与してもらう」ことも並行して行っていこう、というものであります。これは、我々の今まで行ってきたガイドブックなどのツールが、村の人にとって「森を守る気持ちを支える」1つのヒントやきっかけとなり、それに実際に関わってもらう中で、村人自身が考える新しいツールや具体的な行動に繋がっていくのではないかと考えるためです。
次回の渡航で、上記を実現するために、具体的にどのようなことを行うかは検討中です。渡航が近づきましたら、その方針や内容をご報告させていただきます。皆様からのご意見を頂ければ、是非参考にさせていただければと思います。