事務局日誌: データから見る村の様子と人々の暮らし(No.3)

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前回は、キリマンジャロ山の高標高エリアに属するテマ村で起こっている人口の流出(高地→低地or村→外部)について触れました。産業のない村に将来を見い出せず、多くの若者が離れていく構図は、日本の山村と変わるところがありません。しかもキリマンジャロ山に暮らすチャガ民族の慣習的土地相続制度のもとで土地の細分化が極限まで進み、いまでは相続を受けた土地で生計を立てることすら困難といえ、こうしたことが人口の流出に拍車をかけています。

ですから村(テマ村)を歩いていると、中年層でも比較的高齢の方、お年寄り、小中学生までの子どもたちは居ますが、いわゆる「青年」「壮年」にあたる年齢層が、すっぽり抜け落ちていると感じます。もっとも、村を含む「区」レベルでさえ、日本で言う高校以上の教育機関(現地では後期中等教育機関以上)はありませんから、進学機会のあった学生は村には居ないことになります。しかしタンザニアにおける後期中等教育機関への進学率は僅か11.7%に過ぎず(※)、遠くの学校に行っているからこれらの年齢層が居ないというのは、主要な理由とは言えません。やはり多くの若者が、より標高の低い村や麓の町、都会へと出て行っている姿が見えてきます。

こうしたことから、急激な人口の流出に加え、加速度的に進む高齢化の波に洗われる村(テマ村)の姿を想像して頂けるのではないでしょうか。

※ データ出典: Basic Education Statics in Tanzania 2011

(次回に続く)

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