事務局日誌: もったいないばあさん

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2月~3月の現地渡航に向けて、RAFIKIプロジェクトで作成した森林利用調査のポスターの表現を変えました。昨年作ったものは文章が堅苦しいものでしたが、新しく作り直したものはテマ村の森を1人称として、森が読む人に話しかけるようにしました。このような形にしたことにより、文言を考えるプロセスも楽しくなりました。小難しいお堅い文面よりも子どもにとって分り易いものになるでしょうし、大人から子どもへ話がしやすくなれば良いと期待しています。

ポスターの文言を変える作業をした翌日の東京新聞に絵本作家の真珠まりこさんの記事が載っていました。真珠さんはごはんを残す息子さんに「もったいない」ということをうまく説明できなかったご自身の体験から、絵本を用いて子どもにも理解できるものを作ろうと「もったいないばあさん」の作品を作ったそうです。真珠さんは2008年から国際機関が出している資料を子どもにも分り易いように「もったいないばあさんのワールドレポート展示」を行なっています。気候変動、貧困、児童労働、戦争、難民…。世界規模の深刻な問題について子どもから聞かれることもあるでしょうし、大人も子どもには伝えなければいけないことがあるけれどどうやって話せばいいのか分からない。大人も実はよく分かっていない。もったいないばあさんをガイド役にしたこの展示で活動の幅が広がったといいます。

この記事を読んで、RAFIKIプロジェクトにも応用できたらいいなと考えました。村の方々は森林消失・森の国立公園化という厳しい現実に直面していますが、その中でも森林を守っていこうという村の方々の意思や心を支えていこうというのがRAFIKIプロジェクトです。プロジェクトではその心を支える活動としてガイドブックやカルタやイラストマップなどを作成していますが、それらをもっと魅力的で多くの人に楽しい・面白いと言って頂けるものにしていきたいと思っています。

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