コーヒー農家の巡回指導

  1. TOP
  2. 投稿
  3. コーヒー農家の巡回指導
海外活動その他

タンザニアの特産品として有名なキリマンジャロコーヒー。タンザニア・ポレポレクラブでは、キリマンジャロ山麓で良品質コーヒーの栽培に取り組んでいるコーヒー生産者グループ”KIWAKABO”に対し、耐病性新品種の普及を支援している。

これまで村での挿し木による新品種苗木の育苗技術定着に取り組んできたが、今後はさらに接ぎ木による育苗技術の普及と、実際に農家の畑に定植された新品種の栽培管理に重点を移していく。

その栽培管理指導にあたってくれているのが、ジェームズ・キサンガ氏(写真1)。彼は元ムボコム区(※)のコーヒー栽培指導官であった。現在私たちは、KIWAKABOから重点的に指導を行うコンタクトファーマー5人を選出しており、キサンガ氏は毎月彼らの畑を巡回して指導に当たっている。

 

写真1: ジェームズ・キサンガ氏 

写真1: ジェームズ・キサンガ氏

 

この日は、定植後2~3年目の新品種を中心に見て回り、剪定方法についての指導を行った(写真2)。植栽後これくらい経つと、地面から60cm程度の高さでいったん幹をカットしてやる必要がある。これはそれ以上樹高を伸ばすことより、実をつける枝に十分栄養をまわし、しっかりした枝振りの木に育てていくためである。こうして一段目の枝を育てた後、さらに樹高を伸ばしてやり、二段目の枝を育ててやる。

 

写真2: 剪定方法の指導

写真2: 剪定方法の指導

 

それ以外にも枝は枝で、継続的な剪定作業が必要となり、こうした栽培管理をしっかりやらないと、良い品質の実も、多くの収量も望むことは出来ない。

キサンガ氏は5人の農家それぞれにノートを渡し、毎回現場で指導したことを彼らが忘れないよう、事細かに書いて置いていくようにしている。そして次回の訪問時に、彼らがその指導をきちんと守っているか、実施しているかを確認している。ただ指導するだけでなく、そのフォローを確実にすることは極めて重要で、キサンガ氏は私たちの本当に心強いパートナーなのです。

※「区」(=kata)は幾つかの村をまとめた、その上位に位置する行政単位。

一覧へ