海外活動森林保全
キリマンジャロ山麓では、現地カウンターパートのTEACA及び各地域の苗畑グループ(計5カ所)によって、今年の大雨季植林に向けた育苗が取り組まれている。
今年度はこれに加えて、Faraja女性グループ、Mowo環境グループ、Olimo小学校、Lole小学校、Ruwa中学校の5カ所に新規苗畑を立ち上げた(このほかNatiro中学校環境クラブにも苗木供給を実施)。
新規苗畑といっても、その目的はそれぞれでかなり異なる。たとえばFaraja女性グループは、キリマンジャロ山麓に暮らすチャガ民族が伝統的に薬として使っていた草や木の継承を目的として、これらの草木を中心に育てていく。
Mowo環境グループ、Lole小学校、Ruwa中学校は、TEACAとともに、国立公園に取り込まれてしまったかつてのバッファゾーン(ハーフマイル・フォレスト・ストリップと呼ばれる)における、村人たちによる地域主導植林のための苗木を育てることを主目的としている。
一方Olimo小学校は、国立公園より標高の低い位置にある、住民の居住エリアで植林に取り組むことにしている。
このOlimo小学校は、実は苗木生産拠点として、テマ村での植林活動を長く支えてきた実績のある小学校であった。しかし先代の校長先生があまり環境の保全に関心が無く、この2年間苗畑を閉鎖していた。そこに新たな校長先生が赴任したのに伴い、あらためて学校委員会とも話し合いを行い、苗畑を復活させることが決定されたものだ。従って新設というより、再開という方が正しいだろう。
写真1: Olimo小学校に対してTEACAが支援した育苗用の道具を手にする生徒たち
写真2: Olimo小学校で苗畑再開の準備をする生徒たちの様子