2007年度 生活改善事業 活動報告

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海外活動その他

半乾燥地での省水農法の指導

半乾燥地での省水農法の指導

 

1.改良カマド普及

(1)カマド職人の養成

2007年度は、改良カマドの設置主体を従来のTEACA主導によるものから、徐々に各地域主導によるものへと移す活動に取り組んだ。 そのため、地元でのカマド職人の養成に注力し、キリマンジャロ山麓ではこれまでのテマ村を離れキディア村で、また半乾燥地での普及を促進するため、キリマンジャロ山の東方約50キロに位置する半乾燥地マワンジェニ村で職人の養成を行った。職人の技術指導にあたり、それぞれの村で7基のカマドを設置した。

 

(2)土製カマドの再試行

改良カマド普及のネックとなっている、セメントプラスタリングによる設置コストの低減を図るため、山岳部では調達困難な焼成煉瓦用の土を使わないカマドの試作に再度取り組んだ。これは地元で手に入る普通の土に草を鋤込む方法をとるものであったが、残念ながら良い結果を得るには至らなかった。

 

2.野菜省水農法

省水農法は現地で”スクマウィキ”と呼ばれる緑葉野菜を、麻袋等の袋(高さ120cm、口径60cm)を使って集約的に栽培する方法。 改良カマドと合わせ、半乾燥地での普及を図るため、マワンジェニ村で村の女性たち30名を対象として設置技術の指導とセミナーを開催した。省水農法に対する女性たちの関心は非常に高く、質問も多く出された。一方、学校への設置としては初となったリアタ小学校では、2回の野菜収穫ができたものの、学校の休み期間中に放牧の牛が進入し、食べられてしまった。食害防止用にトゲのある灌木で囲っておいたが、敢えなく突破されてしまった。

 

3.小学校への牛乳配布

ナティロ診療所への薬剤支援が一段落したため、子どもたちの栄養改善を目的として新たに小学校での牛乳配布に取り組んだ。 実施したのはキリマンジャロ山麓にあるオリモ小学校(全校生徒300名)。週2回、昼食時間に、全校生徒を対象に配布を実施した。 これは最近の諸物価の高騰からくる生活苦、コーヒー栽培による収入の減少などから、各家庭から持ってくることになっている学校給食用のメイズやマハラゲ(豆)を提供できない家庭が増えており、給食への影響が出ていることへの対策として実施を決定したもの。

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