前回はメンバーによる現地調査日程とその目的について触れたが、最終回の今回は、各協力活動で具体的にどんなことを協力相手である村人や村人のグループと話し合ってくるのか、また調べてくるのかについて触れてみたい。
●辞書支援
オリモ小学校の先生方と、「英語スワヒリ語辞書」と「手作り絵本」の必要冊数、使用方法、管理方法について最終的な詰めの協議を行ってくる。また、英語の授業見学と子供たちを対象とした絵本、スクラブル(=単語ゲーム)のワークショップを行ってくる。
●バナナカード
品質向上に向けた具体的改善点の話し合い、新しいデザイン案の提示及び試作品作成、ワークショップを男性グループと行ってくる。さらに、村の青年手工芸品グループの視察、手工芸品商品バラエティ拡大可能性調査、市場調査を実施。カードの第3次発注もしてくる予定。
●カンガバッグ
日本での試作、販売結果を女性グループにフィードバック。ミシンを使って実際の作り方の指導を行う。また、買い取り条件や取り組みの将来ビジョンについて、双方の意見のすりあわせを行ってくる。秋のイベントに向けた発注までしてくる予定。
●コーヒー農家支援活動
有機堆肥と自然農薬を使って高品質コーヒーの生産に取り組んでいる、コーヒー生産者グループ「KIWAKABO」のコーヒー畑視察及び耐病性新品種コーヒー苗木の試験プロットの視察を行う(予定)
海を越え、異なる国の者同士がお互いに力を合わせていく上でまず大切なことは、お互いを知ることで築いていくことのできる信頼関係と言えるだろう。今回メンバーと村人がお互いに当事者として向き合い、主体的に議論し、ともに考え、判断していけることの意義は大きい。
これを機会に、両者の間にパートナーとしての信頼関係が一層深まり、共に考え、共に行動するという新たな関係性としてさらに発展していくことに期待したい。
★メンバーによる現地協力活動とは★
タンザニア・ポレポレクラブでは、メンバーも独自に現地協力活動に取り組んでいる。現在以下の4つの取り組みがある。
・辞書支援活動(村にある小学校との協力活動)
・バナナカード(現地の男性グループとの手工芸品協力活動)
・カンガバッグ(女性グループとの手工芸品協力活動)
・コーヒー農家支援活動(コーヒー生産農家グループとの取り組み)