事務局日誌: タンザニアで登った木は

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毎年ワークキャンプでは、過去植林地の見学を行っている。植林作業だけだと、新しい植林地に苗木を植えることは出来ても、植えられた苗木のその後や、植林地がその後どのように変化していくのか、或いは植林後、森に戻していくための育林への取り組みといったことまで目が届かないためだ(付け加えて言うと、この過去植林地見学では上手くいっている所だけでなく、上手くいっていない植林地も見てもらうようにしている。そうすることで、現地での取り組みやプロジェクトに対する、出来る限り正確な理解と認識を得てもらいたいと思っている)。

今回のワークキャンプでも過去植林地の見学を行ったが、どういう訳か「大 木登り大会」になってしまった・・。すらすらとあっという間に上の方まで登っていってしまう現地の子供たちに対して、木にしがみついたまま、一向に上に登れず悪戦苦闘する日本人、という図式であった。見るに見かねては次々に「我こそは!」と名乗りをあげるが、ほぼ全員、返り討ちにあってTHE ENDであった。

この木登りを見ていて、あんなに小さかった苗木が、みんなが木登りしたくなるくらい大きくなったんだなという感慨があった。木を伐採するには10分で十分、しかし育つのには10年かかった。

帰国後、ワークキャンプメンバーが事務所に来たときのこと。事務所には、その10年前の植林時の写真や、まだ小さな幼木の頃のパネルが掛けてある。「えっ、これが私たちが登った木!?ホントに!」

参加メンバーには参加メンバーの、また別の感慨があったことであろう。パネルの幼木の脇では、まだ若々しいTEACAのリーダーたちがほほえんでいる。

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