事務局日誌: タンザニア渡航者はお気を付けを!「こわ~い、オーバーブッキング」のお話し

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今後、タンザニア渡航をされる方で、現地発ベースで8月第3~4週あたりの帰国を考えられている方は、要注意です。
今回渡航時、この期間のダルエスサラーム空港発の各航空会社便とも、軒並み毎日数十人を積み残していました(多い時は1便で50人近く!)。もちろん空港は大混乱。きちんとリコンファームをして、空港に2時間前に行っていれば大丈夫?ヨーロッパ便を使えば問題ない?ダメです!リコンファームは役をなさず、南回り、北回りも関係ありません。

原因は航空会社各社のオーバーブッキング。つまり客席数を上回る予約を受け付けてしまうことだ。今回判明した事実は、そこで交わされた各航空会社責任者間の会話の中にあった。

 A社「ウチはオーバーブッキングはちゃんと40人で止めるようにしてるんですがね」

 B社「あっそう、ウチなんか無制限に取ってるよ」

呆れかえるような会話です。しかしさすがアフリカなどと感心してはいられない。積み残された乗客にしてみれば本当に「冗談じゃない!」と叫びたいところであろう

しかし実はオーバーブッキング自体はこれまでも普通にやられていたこと。ここに来てこのような問題が噴出し始めたのは、タンザニアへの観光客が増えているからと推測される。タンザニアにおける外貨獲得源はいまやコーヒーを抜き、観光がトップの座なのだから。

ながらく“野生の王国”といえば「ケニア」で相場は決まりであったが、野生動物の数、ナショナルパークの規模とも、タンザニアはケニアを圧倒している。ここにきて観光客が増えているのは、まず第一に、独立後観光開発にいち早く力を入れたケニアにこれまで大きく水をあけられ、先のようなイメージが定着してしまった中で、タンザニア政府も観光開発に力を入れるようになってきたからだ(因みに、11月末には日本でタンザニア政府の主催による観光キャンペーンが開催される予定である。これは日本の旅行会社が対象)。
第二に、隣国ケニアの治安悪化が挙げられる。タンザニアはアフリカ諸国のなかにあって比較的治安が安定している。観光客がケニアを避けてタンザニアに流れ始めているのだ。

これまでなら例えオーバーブッキングで予約を受け付けても、実際に搭乗する旅客が少なかったために大きなトラブルに繋がらなかったものが、ここにきて本当にみんな乗るものだから、とくに観光客の集中する時期には問題が表面化するようになってきたわけだ。各航空会社が観光客の変動を正確に反映して、対応が落ち着くまでの暫くの間、ハイシーズン中は3時間、4時間前に空港に着くようにした方が無難かも知れない。

増えた観光客を狙い打ちするように、この8月からタンザニア政府が空港税を値上げした。ビザ代の値上げと相まって、タンザニアを訪れる者にはダブルパンチである。

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