砂漠化の進むアフリカ大陸においてタンザニアはナイジェリアに次ぐ2番目の森林消失国(面積)となっています。森林面積は1990年に比べすでに約2割失われ、このまま減少が続けば80数年ですべての森林を失ってしまいます。
森林減少の影響は降雨の減少、水源の枯渇など、人々を取り巻く気候・環境の変化となってすでに顕在化しており、さらに土地荒廃や農業生産性低下による食料不安、森林資源の不足に伴う日々のニーズの不足となって、人々の生活を圧迫しています。
その一方でアフリカではいま、こうした環境の荒廃に立ち向かい、植林やアグロフォレストリーの実践など、そこに暮らす人々みずからの力で荒廃を食い止め、生活環境を改善していこうとする様々な努力がされています。
●当会はタンザニアにおいてこうした“草の根の人々”と協力して
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(1) |
① |
人々が環境の荒廃を招くことなく、平和で安心して暮らしていくことのできる社会を築くこと |
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② |
この目的のために 「環境保全」「自立支援」「生活向上」 の3分野を柱とした事業に取り組むこと |
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(2) |
日本における私たち自身のあり方を見つめ直し、身近な行動から世界の課題解決に繋げていくための活動に取り組むこと |
を目的として、1997年に設立されました。
●団体の理念:「人を育てる」「Slowly but Surely」
私たちは村落部における協力活動において、大規模な支援は必ずしも効果的な結果に結びつかないと考えています。
地域的な課題解決のためには、それに携わる人々が育っていくことが何よりも大切であり、私たちは活動とともに「人を育てる」ことをもっとも重視しています。
ひとりの人を育てることは、一本の苗木を大きな木に育てることと同じ視線でとらえていく必要があります。焦らずに時間をかけて地域の人々と向き合い、彼らの考えや能力を引き出し、挑戦し、乗り越えていくための側面支援をしていくこと。「ゆっくり、ゆっくり、でも確実に」。それがタンザニア・ポレポレクラブの理念です。
現地で話されているスワヒリ語で「ゆっくり、ゆっくり」は“polepole”。会の名称は、この理念に由来しています。
(1) 海 外(タンザニア) |
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① |
環境保全: |
植林事業/地域主導による森林保全・管理枠組構築事業 |
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② |
自立支援: |
小規模収入向上事業(養蜂・養鶏)/裁縫教室事業 |
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③ |
生活改善: |
適正技術普及事業(改良カマド) |
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④ |
その他 : |
研修事業/社会基盤整備事業(診療所建設・伝統水路復旧)/教育支援事業(文具・教材支援)等 |
(2) 国 内 |
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① |
チーム活動: |
手工芸品活動(キリマンジャロの女性グループとの協力活動) |
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② |
国際理解 : |
講演/国際協力イベント/ポレポレCAFE |
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③ |
情報発信 : |
ニュースレター/WEB/SNS |
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④ |
その他 : |
ボランティア受入/現地事業地視察受入/収集活動(書損じ葉書・使用済切手・不要書籍)等 |
(1) TEACA (Tanzania Environmental Action Association)
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キリマンジャロ山を拠点に活動するローカルNGO・TEACA (Tanzania Environmental Action Association)は、1989年の設立以来、山麓住民と協力して森林の保全、回復に取り組んでいる環境NGOです。これまでTEACAによって、約84万本の苗木がキリマンジャロ山の裸地化した尾根に植えられました。2012年にはその取り組みが評価され、タンザニアにおける最優秀環境NGOとして大統領表彰を受けました。
タンザニア・ポレポレクラブは団体の設立に先駆ける1994年以来、25年以上にわたってTEACAと協力し、ともにキリマンジャロ山での植林を進めています。 |
(2) HAKIMAMA (Harakati ya mlima Kilimanjaro kwa Mazingira na Maisha)
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人類の宝・世界遺産キリマンジャロでは、この100年に約3割の森林が失われています。これに歩調を合わせるように雨量も3割が失われ、今もその減少傾向に歯止めがかかっていません。同山では森林保全よりその商業利用に重きを置いた政策によって多くの尾根が裸地化し、その後の自然と人の分離による「要塞型自然保護」に基づく森林管理政策の失敗が、さらなる森林荒廃を招くことになりました。
キリマンジャロ山ではいま地域住民主体による新たな森林保全・管理の枠組み構築とその実践が必要とされています。タンザニア・ポレポレクラブはキリマンジャロ山の森林を取り囲む40村による地域連合HAKIMAMA (Harakati ya mlima Kilimanjaro kwa Mazingira na Maisha)の設立に協力し、彼らとともに地域住民主体による持続的な森林保全・管理の実現を目指しています。 |