昨日は2月12日から開催されるキリマンジャロ植林ワークキャンプの第2回準備会であった。今年のワークキャンプもおかげさまで多くの素敵な参加者に恵まれ、いまからとても楽しみにしている。
昨日の準備会では新たな試みとして、現在ポレポレクラブのメンバーが自分たちで取り組んでいる様々な活動について、メンバー自身からその紹介と趣旨説明、これまでの経緯、そして展望について話してもらう時間を設けた。
現在メンバーの取り組みには、直接現地の村人と協力しながら進めている辞書プロ/手工芸品(バナナカード・カンガバック)/コーヒー農家支援、そして国内活動としての菜園活動がある。昨日の説明では菜園活動についてのみ事務局から説明したが、それ以外はすべてメンバーから説明が行われた。
どの取り組みの説明も、こちらが脱帽してしまうようなものばかりであった。自分たちで問題を見つけ、課題を探り、少しずつ解決しながら前進させている取り組みなだけに、どの説明にも、その取り組みに対する思いや情熱のようなものを感じずにはいられなかった。
これまでこうした説明は、たとえそれが「メンバー」活動であっても、事務局が説明、紹介するという形で行われてきた。それがこうしてメンバー自身の口を通して事務局以上に立派に成されていることに、深い感慨を覚えながら聞き入っていた。自らの口で語るためには、道、少なくともある程度のビジョンが持てていなければ語ることは出来ない。道は自ら考え、決断し、行動したときに初めて始めて見えてくるものだからだ。
一方でワークキャンプ参加者の、食い入るように聞き入る姿もとても印象的であった。それは一般に事務局からされる説明との「身近さ」、「距離感」の違いなのだとひしひしと思った。「市民」活動を謳う以上、この「距離感」や「身近さ」には敏感でなければならない。参加者から出される質問の多さも、ワークキャンプに対するそれとまったく遜色ないか、あるいはそれを上回るほどであった。
ひところ辞書プロで、「手作り」の辞書を現地に支援するアイデアが検討されたことがあったが、「手作り」とは自分たちで考え、自分たちで決め、自分たちで行動するという、まさにそのプロセスそのものにあるのだと思う。「市民活動」の本来的な姿、原点とは、そういうところにあるのではないかと思う。
メンバーの説明を通して、今回のワークキャンプ参加者は、植林だけでなく現地を様々な視点と実感を通して見ることが出来るだろう。そこから学び取れることもきっと多いに違いない。
さて、メンバーの取り組み説明の中で、何度も「紆余曲折」、「試行錯誤」という言葉が聞かれた。まさにその通りだったと思う。そしてそうした紆余曲折、試行錯誤はこれからも続くことだろう。頑張って自分たちのチャレンジを続けて欲しい、そう心の中で念じていたのであった。