キリマンジャロ山の国立公園内でこの大雨季、地域のイニシアティブによる植林がついに実現しました。この植林は、キリマンジャロ山の南~東山麓にかけて直線距離でも約30kmにわたる広範なエリアで、多くの村が参加して実施されました。
画像中の白丸印が、今回植林が取り組まれた場所
今回の植林には、これまで積み重ねてきた取り組みによる大きな成果が2つありました。一つ目は、それがキリマンジャロ山の森林保全活動の実質的な転換点となったことです。40村が連携したことは、これまでバラバラに取り組まれていた保全活動が、今後は地域共同による保全体制に切り替わったことを意味しています。
しかし何より大きいのは、住民の生活の森であった「ハーフマイル・フォレスト・ストリップ(HMFS)」が国立公園に取り込まれて以来、武器と暴力によって徹底的に排除されてきた村人たちが、植林をし森を守っていく権利を自分たちの手に取り戻したということです。
植林地に向かう村人たち
今回の植林は計画から実施まで40村が協議して決め、それを政府側が認める形で実行されました。これはHMFSの森林保全は地域がイニシアティブをとることを明確にしたことであり、その流れは今回の植林が実行されたことで不可逆的なものとなりました。
もちろん国立公園拡大による問題がこれで解決したわけではまったくありません。住民たちの生活権、生存権に対する深刻な侵害(森林資源利用の制限)は未だに続いたままであり、この問題が解決しない限り、武器と暴力による恐怖が世界遺産の山で続くことになります。
当会は、村人たちが「森を守る」権利だけでなく、その森と「共に生きていく権利」の回復に向けて、これからも一歩一歩活動の歩みを進めてまいります。
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当会はキリマンジャロ山の森を守っていくためには、住民排除による国立公園化ではなく、キリマンジャロ山の森林保護の過去の歴史と事実が示しているように、排除の対象とされた地域住民こそが主体となった森林保全・管理がもっとも効果的、持続的であり、必要とされていると考えています。キリマンジャロ山の住民とともにその実現を目指す当会の取り組みへのご協力、ご支援をぜひお願いいたします!
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加入者名: タンザニア・ポレポレクラブ
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