養蜂箱が盗まれた!

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金網をどう設置するか、相談しているTEACAのリーダーたち

金網をどう設置するか、相談しているTEACAのリーダーたち

 

TEACAは昨年、10カ村に100箱の改良養蜂箱を配布しました。現地でハチミツは貴重な健康食品であり、体調を崩したときなどに「嘗めるといいよ」といって大事そうに出される薬でもあります。村人たちはけっして生活余力があるわけではありませんが、それでもそんなハチミツに対する需要は高く、1リットルのハチミツでお米が10kg以上も買える高値で取引されています。

当然養蜂に対する地域住民の関心は高いのですが、収穫は危険でもあるため、養蜂に対するしっかした知識とある程度の装備が必要になります。また養蜂箱自体も高価(改良養蜂箱だと公務員の最低月給の半分以上)なため、やはり誰でもすぐに養蜂を出来るというわけではありません。しかし一般に巣箱と蜜源を結ぶ片道2kmほどがミツバチの飛翔距離であることを考えると、身近な環境を健全に保っておくことで可能となる養蜂の持っている可能性は大きいと言えるでしょう。

さらにTEACAが飼っている針のないハリナシバチは収穫時に刺されることもなく、またそのミツは薬効が高いことから、一般的なミツバチのハチミツよりずっと高価に取引されています。TEACAは安定収入確保のためにもこのハリナシバチ養蜂を拡大していきたいのですが、群れがなかなか手に入らず、足踏みしている状態です。

ところがそんな折、TEACA事務所の軒下に吊していたそのハリナシバチの養蜂箱が3箱も盗まれてしまったのです。夜は夜警がいるため、土日の昼間、事務所に誰もいない時を狙って盗んだようです。ミツバチなら盗むといっても刺されるので容易ではありませんが、おとなしいハリナシバチはその気になれば簡単に盗めてしまいます。そうはいってもこれまで盗まれるようなことはなかったのですが・・・。

残っている養蜂箱を守るため、TEACAはやむなく養蜂箱を吊している軒下を金網で覆うことにしました。何年もかかって少しずつ増やしてきただけに今回の出来事はショックでした。「これも養蜂の持つ可能性のゆえ・・・か」とポツリと言ったTEACAリーダーの言葉が耳に残っています。

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