海外活動改良カマド
キリマンジャロ山麓の村々で当会が普及に取り組んでいる改良カマドは、土や石など、現地で調達可能な資材のみで作成可能な最終型が昨年完成した。これまではレンガに代わるものとして、耐熱性に優れた溶岩を使っていたが(キリマンジャロ山は死火山)、溶岩の調達に難のある村もあり、これが普及の足枷の一つとなっていた。
最終型は現在もまだ耐用試験中であるが、これが上手くいけば普通の石が使用可能となる。この結果を待って、今年度から改良カマドの普及方法を変更することにしている。これまでは、各村からカマド職人を選出して貰い、TEACAの事務所にて集合研修方式でカマドの設置方法をレクチャーしていた。村に帰った職人たちは、今度は塾度向上のために、これも村が選出した2~3人の設置対象者の家にカマドを設置することになっていた。
ところが、村で選出した人々が土や石などの必要な資材の準備を予定通りにしてくれず、せっかく養成した職人の技術定着が滞るケースが発生していた。
そこで今後は、TEACAが行っていた集中研修方式をやめ、各村に直接出向いて設置のデモンストレーションをし、その場で関心のある村人たちの中から職人を選んで貰い、またその場で5人程度の設置希望者を募ることにした。
この希望者全員が設置に必要な資材を集め終わったところで連絡を貰い、TEACAのカマド技術者が実地に設置の指導を行う形式にしていくつもりである。
設置希望者をグループ化し、全体での連帯制とすることで、技術定着や村での普及に遅れがでないようになると期待している。
ルワ村で普及された改良カマド(溶岩タイプ)