裁縫教室で学ぶ生徒たち。彼女たちの悩み事や意見に耳を傾けるのも大切な仕事です
裁縫教室に寄宿制が導入されて9カ月。これまで先生方は生徒たちが寄宿生活で困ることがないように生活面での環境整備に力を注いできました。
しかし先生方だけで問題に対応しようとするのではなく、生徒たちと一緒に考えていくことも大切だろうとカウンターパートのTEACAと話し合いました。そこで今後定期的に生徒たちとのミーティングの機会を設けていくことにしました。
先日はその第1回目ということで、ちょっと奮発して食事会形式で開催することにしました。TEACAの副代表ムチャロ氏がミーティングを牽引しましたが、緩急自在、時に生徒たちを爆笑の渦に巻き込みながら、なかなか見事な進行でした。
ミーティングの中で生徒たちからは「授業に遅れがあるが、きちんと修了したい」、「自炊に時間を取られている」、「(授業時間後に)世界の時事に触れる機会が欲しい」、「夜間にもっとミシンを使いたい」といった意見や要望が出されました。
授業の遅れに関する意見は昨年からいる2年生の生徒から出されたものですが、昨年はコロナの影響で3か月間学校が閉鎖され、その期間の遅れを今も取り戻せずにいるものです。自炊についてはTEACAの寄宿舎では自炊となっており、これに多くの時間がとられているとの指摘です。世界の時事の意見にはなかなか真面目なものだと感心して、それならば新聞を買ってあげるようにしようと思ったら、生徒たちの要望は何とテレビでした。夜間のミシンについては、実技偏重となっていたので座学を多くしたのですが、生徒たちは実技をやりたいということでした。
これらの対応についてはTEACAと先生方とで話し合うことにしています。逆に先生方からは最近何人かの生徒が持ち始めたスマホが授業に影響していることが触れられました。休み時間に熱中しすぎて授業時間に遅れて戻ってくることが度々発生しているためです。携帯やスマホの問題は、国境を越えてどこも同じだなと思わせるものでした。
このほか恋の悩みから人生相談まで、生徒たちとのミーティングは2時間近くにも及びました。食事をしながらのリラックスした雰囲気でできたのはとても良かったと思っています。今後もしっかり生徒たちの思いや声を受け止めて、学校運営に反映していきたいと考えています。
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