
植林地の様子
キリマンジャロ山はいま大雨期の真っ最中。山麓の村々での植林が続けられています。しかし今年の大雨期植林はかなり苦労しています。まず、昨年末の小雨期に雨が降らず、多くの苗畑で苗木が思うように育ってくれませんでした。このため例年なら3月初旬の大雨期最初の雨をとらえて植林を一斉に始めるのですが、苗木が間に合わず、1か月近く植林の開始が遅れました。標高が1,500m程度の高い場所にある植林地ならまだ良いのですが、標高が低くなるほど雨の降る期間が短くなるため、そうした場所では早く植林を開始し、早く完了する必要があります。しかしそれができませんでした。
キリマンジャロ山での植林は、山麓住民のより多様なニーズに応えられるよう、社会生活林の形成に軸足を置いたものへと切り替わりつつあります。このため植林樹種は、新規導入のものも含め一層多様化を進めています。今回の植林では、樹種の適性と環境適応力を見極めていくため計10樹種を採用しました。もっとも、社会生活林形成を目指している植林地は表土の流出が激しく岩ばかりのところが多く、苗木を植え付けた後の降雨がますます重要になっています。植林開始時期が後ろにずれると十分な降雨の機会を逸することになり、毎回植林後には「頼むから雨降ってくれ」と祈るような気持でした。

植林に取り組む村人たち
岩がちの植林地では、道具もこれまでとは違ってきます。普通は植え穴を掘るのに使うのはクワなのですが、今年の植林地ではクワはまったく通用せず、sururuと呼ばれるツルハシの付いた道具での穴掘りとなりました。苗木の活着率をあげるためには幅、深さとも40cm近い穴を掘らなければならず、大変な作業でした。一人で一日に掘れるのは10個、どんなに頑張っても15個が限界で、私はなんと初日にしてぎっくり腰になってしまいました(植林作業でぎっくり腰になったのは初めてのことです)。

斜面の等高線に沿って10樹種を植林
穴掘り作業に日にちをとられているうちに降雨が減ってしまうことが今後も考えられます。大雨期は農業にとっても大事な時期で、村人たちも毎日植林作業というわけにはいきません。短期間に集中して植え穴掘りを終わらせるためには、村で体格の良い者たちを選んだ特別チームを編成し、一気にやってしまう必要があるだろうというのが、村長らを含めみんなの一致した意見でした。今後その方向で検討することにしています。
大雨期植林は6月いっぱい、もしくは7月初旬まで続けられます。育苗の問題や植林地の環境など苦労はしていますが、社会生活林の形成という新たな目標に向けて、今後の進展と結果に大いに期待しています。キリマンジャロ山での植林の方向性は、大きく変わっていくことになるでしょう。

岩ばかりの植林地に植えられた苗木
キリマンジャロ山での植林活動を応援してください!
キリマンジャロ山ではこの100年に約3割の森林が失われたと言われています。過去政府によって運営されていた森林プランテーションの失敗や、森林保護政策の失敗から、丸裸となった尾根(写真)や裸地があちこちに広がっています。
こうした状況が、森林との密接なつながりの上に生活体系を築いてきたキリマンジャロ山に暮らす人々を脅かしています。タンザニア・ポレポレクラブは彼らと協力して、広がった裸地に森林を回復し、山の自然と人々の生活を守っていくため、約30年にわたり植林に取り組んでいます。
キリマンジャロ山では100円あればで1本の苗木を植えることができます。ぜひこの植林活動へのご支援をいただけますようお願いいたします。
●ご寄付の方法
・当会HP「植林寄付」ページ(クレジット決済)
→ https://polepoleclub.shop-pro.jp/?pid=66771121
・郵便振替口座:
口座番号: 00150-7-77254
加入者名: タンザニア・ポレポレクラブ
※郵便振替の場合は、備考欄に「植林支援」とご記入ください。

