8月18日、世界遺産ンゴロンゴロと同じくセレンゲティを結ぶ道路を、マサイの人々が封鎖しました。
ンゴロンゴロからの強制退去(政府は自由意志による退去としている)、今年及び来年に予定されている選挙への有権者登録の拒否、水道・学校・医療施設・警察など必要な社会サービスの停止などに抗議するためです。
以下のリンク映像で、国立公園管理当局は、このような抗議活動が行われていること自体、人権侵害行為が行われていないことの証左であると発表しています。また、観光客の安全は確保されているとも。まず守るべきは、余暇で訪れる観光客ではなく、国民の生活と命のはずではないでしょうか。
同じくビデオに映し出される、観光客の乗るサファリカーの長蛇の列。道路封鎖によって足止めされたとはいえ、自然や野生動物への負荷をいうなら、先住民を追い出すより、直接生活に関わることのない観光客の制限の方がずっと先だろうと思えます。
ただ、観光開発を前面に押し出す国家戦略の下で、そのような見直しが行われる可能性は低いと言わざるを得ません。
であるなら、私たち自身ができる行動をとり、そのような姿勢の転換を求めていくことが大切だと思えます。
児童労働や強制労働など、人権侵害の下に生産される食料品や衣類などは買わないといった消費者行動は、すでに定着しています。そのような選択と行動が、いま観光分野にも求められています。
とくに世界遺産のような場所は、観光(とそれによる国家収入)が優先され、先住民や地元住民が理不尽な状況に追い込まれていることが少なからずあります。
パンフレットに謳われる優れた自然景観や野生動物だけを見るのではなく、事前に人権状況についても調べてみることが大切になっています。
一方、旅行会社も、人権に対する立場を明確に宣言し、それを売りにするくらいにして欲しいものと思っています。
Youtube:
“WAMASAI WAKIAMSHA NGORONGORO NA KUFUNGA BARABARA, MAGARI ZAIDI YA 100 YAKWAMA “TUNAMTAKA RAIS” ”
「マサイが決起、ンゴロンゴロの道路を封鎖、“大統領に求む”」
キリマンジャロ山で村人たちの『命の森』を取り戻す取り組みをぜひご支援ください!
キリマンジャロ山には村人たちが生活のために長く利用してきた森があります。しかしその森は自然保護の名のもとに国立公園に取り込まれ、村人たちは武器や暴力まで用いて森から追い出されました。自然保護は大切ですが、人の生活もまた大切です。村人たちを苦しめるこの問題を解決するためにぜひみなさまのご支援をお願いいたします。
政府の政策変更は容易ではなく、長い時間をかけて理解を求めていく必要があります。また地域組織の育成や能力強化も、長期的視点をもってじっくり腰を据えて取り組んでいかなくてはなりません。
こうした取り組みは地味で成果もすぐにはあがりませんが、問題解決のために必ず成し遂げなければならない取り組みです。しかし残念ながら、この取り組みを進めていくための資金調達に常に苦しんでいるのが現状です。
当会のキリマンジャロ山での取り組みをぜひ応援していただけますよう、なにとぞお願い申し上げます。
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