植林のために苗木を運び出す村人たち
キリマンジャロでは大雨期を迎え、本来なら植林の本格シーズンなのですが、新型コロナウィルスの影響で満足な活動ができない状態が続いています。
そんな中で、今年は植林本数をごく少数に絞り、場所も3カ村程度に抑えて大雨期植林を実施することにしました。その皮切りとなる植林にキリマンジャロ山麓ムスニ村で取り組みました。
植林地も村内に限定し、道路沿い、畑周りにヤマモガシ科のGrevillea robusta500本を植えました。
子どもが植えているのがGrevilleaの苗木です
Grevilleaはキリマンジャロの村人たちがもっともも好きな木の一つで、村の中でもよく見かけることができます。もともとの原産はオーストラリアなのですが、キリマンジャロ山でコーヒー栽培が始まると、その庇陰樹として導入されたようです。今では東アフリカで広く見ることができます。
村人たちがこの木を好きな理由は、庇陰樹としてはもちろん、土壌水分をよく保持するため彼らチャガ民族の伝統的な農法である“キハンバ”に必ずと言って良いくらい植えられています。また枝や葉は家畜の餌となり、家畜小屋の敷草代わりとしても使われています。さらに薪によし、材を採るにしてもよしと、日常生活に欠かせない存在となっています。案外知られていませんが、養蜂にも良い蜜源樹でもあります。
植林地に育つGrevillea
現地の状況はすぐには好転しないでしょう。しかし村人たちは「取り組める人数は少ないかも知れないけれど、1本でも2本でも植えることが大事なのさ」と決してくじけていません。当会からは健康あってのことなので、無理をせずに苗木配布に切り替えることも考えるように助言をしています。
一方、大雨期の雨の降り方とサバクトビバッタが今後どうなるかも気になります。タンザニア中部のモロゴロでは15日に大豪雨が降り、死者が11人も出てしまいました。キリマンジャロ山でもすでに土砂崩れが発生しています。異常豪雨が続けば、バッタの繁殖が加速する懸念があります。
何とも気の抜けない毎日が続いています。
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