2010~2019年モシ降雨データ
タンザニアは11月、12月が小雨季です。長い乾期が空けて、この時期の雨はありがたいものなのですが、今年は状況が違っています。乾期の間も雨が降り続け、10月に入ると大雨季さながらの豪雨が一気に始まりました。この豪雨でタンザニアの多くの地域で洪水による多数の死者が出ました。
この豪雨の状況を、グラフで見てみたいと思います。上に掲載しているグラフは、2010年~2019年までのキリマンジャロ山の麓の町モシの降雨データです。2019年は11月の雨量データがまだ分からないため、10月現在までのものですが、異常な降り方がよく分かるかと思います。(グラフは一番下の赤色が1月で、以後順番に2月、3月と続いています。大雨季の4、5月が黄色とピンク、2019年の一番上のくすんだ黄緑色が10月になります)。
雨は11月、12月と降り続けており、グラフの縦目盛りを変えなければ枠内に納まらなくなるでしょう(縦目盛りはケニアにダム決壊などの大被害をもたらした昨年の大豪雨のため、変更したばかりでした)。
11月に現地入りした手工芸チームのリーダーは、四駆のランクルでさえ山を登れず「荷物を担いで登った」と言っていましたが、雨が降ったときの道の状況を考えれば、それはそうだろうと容易に想像がつきます。
この雨によって、現地のプロジェクトはすべからく影響を受けています。来年大雨季の植林に備えて育てている苗木も、発芽率、生長ともに低調で、このままでは植林の実施が危惧されます。
植林もそうですが、家計収入や食糧への影響も心配されます。コーヒーの今シーズンの収穫は、収量、品質とも酷い結果になるのではないでしょうか。またこうした異常気象が長引けば、農業生産、とくに来年3月から本格化する主食作物メイズ(モロコシ)の栽培が打撃を受けます。キリマンジャロを含むタンザニア北部地域では、今年のメイズ栽培が不振だっただけに、価格の暴騰が避けられなくなるでしょう。
来年の事を言えば鬼が笑うとはいえ、心配せずにはいられない状況です。
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