第54号 植林の恵み(2018/12)

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すわ、森林伐採!?いえいえ、違います。ここはキリマンジャロ山の植林地。かつて丸裸だった尾根に今では樹高10メートル近い木々が茂っています。植林に取り組んだ村人たちは、大きく育った木から毎年“生長の利息分”をもらっています。日本でも街路樹の剪定をしますが、元の木が枯れることはありません。元本に手を付けなければ、毎年こうして利息分を得られるようになります。

日本では主に景観を保ったり、台風などの自然災害に備えるために剪定を行いますが、キリマンジャロ山の村では日々の煮炊きに使う薪のためです。こうなれば原生林にも手を付けなくて済むようになります。

土がむき出しとなり何を植えても枯れてしまうような酷い荒れ地(写真2)で、村人たちは辛抱強く苗木を植え続けてきました。その彼らが手にした、彼らの森の恵みです。村人たちだけではありません。近くにある学校も、学校給食用にこの森でとれた薪を使っています。そして彼らはいまも苗木を植える手を休めません。

 

 

苦労した現場でしたが、こうした結果を見て、お互いに励まし合い、諦めずに取り組んできて本当に良かったと思っています。 これからも当会は辛抱強い村人たちと力を合わせ、キリマンジャロ山に“人と森を守る森”を増やしていくつもりです。

 

 〔No. 54 その他の内容〕

  ● キリマンジャロ山の国立公園問題を巡る最新状況
   ~内なる闘い、組織登録~

  ● 活動の現場から
   ・植林活動: 今年度の育苗計画
   ・生活改善: ロレ村での改良カマド設置さらに進む
          新診療所建設
   ・自立支援: TEACA裁縫教室、いよいよ国家試験に挑戦!
          ハリナシバチ養蜂拡大に向けて
          幼稚園に机、文具等を支援
   ・ロレ村滞在記(2)

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