写真1: テマ村で建設が進む診療所
キリマンジャロ東南山麓の標高約1,800mにあるテマ村で、村に暮らす約4千人の村人たちが長年にわたって待ち続けた新しい診療所の建設が進んでいます。現在ある診療所は標高約1,500mほどの場所にありますが、老朽化が激しいうえに規模も十分でなく、村人たちが安心して治療を受けられなくなってすでに久しくなっています。
こうした状況から、村では新しい診療所の建設が長年の懸案となっていました。当会へも建設支援に対する要望が出されていましたが、山麓での地域植林とその組織基盤強化に重点的に取り組まなければならず、十分な支援をできる状況ではありませんでした。当会からは用地取得の完了を前提として、基礎工事に必要となる石材の支援を第一次支援として実施しました(写真2~4)。
写真2: 建設に必要となる石材は、このように山から少しずつ切り出していきます
写真3: 道に沿って並べられた石材
写真4: 基礎工事がだいぶ進みました
村では基礎工事後も建設を続けるため、いまは都市部で暮らしている村出身の成功者など方々に当たって寄付を集め、来年大雨季前までに何とか1棟目に屋根が取り付けられるところまで工事を進めたいと考えています(診療所は全部で3棟構成)。
現在壁部分の建設に取りかかっており、村人たちが毎週月曜日に集まって建設作業に当たっています。当会からも今夏第2次分として、ブロック600個の支援を行いました(写真5~6)。
写真5: 完成した基礎の上に少しずつ壁が作られていきます
写真6: なんとなく建物っぽくなってきました
2棟目、3棟目についてはいつ建設着手できるか、今はまだ目処がたっていません。スペース的にはまったく不十分な状態ではありますが、村ではとにかく1棟目を完成させ、見切り発車の形で運用を開始する予定です。当会も大きな支援はとてもできませんが、毎年可能な範囲で建設を助けていくつもりです。