建設途中で工事が止まっているマヌ小学校の給食調理棟
キリマンジャロ山麓キルワ・ブンジョー区にあるマヌ小学校(生徒数308人)では、給食の調理場として使っている小屋が老朽化(下の写真)し、また雨季には水が流れ込みとても不衛生な環境で調理していました。そこで当会では新しい調理場の建設と学校給食用の大型改良カマドの設置を支援することにしていました。
村長、先生方の話し合い マヌ学校の調理小屋
雨季には大量の雨水が流れ込んでいたマヌ小学校の調理小屋
マヌ村村長、マヌ小学校の先生方と話し合いをしているところです
給食用大型カマドの設置は、オリモ、フンブフ、リアタの各小学校に続き、これで3校目となります(ほかに学校用では、教師が使う通常サイズの改良カマドをリャコンビラ、モヲの2小学校に設置済み)。
このマヌ小学校は植林活動にも大変熱心で、標高差が約500mもある丸裸になった急峻な尾根で、20年間地道に植林を続けています。尾根では表土が完全に流されてしまっており、苗木を根付かせるのも難しい現場ですが、いまでは少しずつ森がよみがえりつつあります。
マヌ小学校が植林に取り組んでいる尾根
このまま順調に森林が再生すれば、その後の育林管理で枝打ちのときなどに得られる枝を、学校での給食調理用に活用することができます。改良カマドの導入も、こうした森林のもたらす利息にあたる資源だけで、必要な量の薪を賄えるようになることを目指していました。
ところが学校側が当初の計画より大きな調理棟を建ててしまったため、途中で資金がショートする事態となってしまいました。もちろん建設は止まっています。ショートした資金の額がそれほど大きくないのは幸いでしたが、当会はマヌ小学校、マヌ村、テアカとと協議し、不足資金の半分を村側の負担とし、その用意が出来た段階で追加支援を行うことにしました。
現地はいま大雨季であることから、工事の再開は早くても7月中旬か下旬となる見込みです。