困難な伝統水路の復旧工事進行中

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Kidia伝統水路

Kidia伝統水路

 

当会はキリマンジャロ山に暮らすチャガ民族の伝統水路、伝統溜め池の復旧を支援しています。ここ1世紀の間、キリマンジャロ山では雨量の減少傾向に歯止めがかからず、村人たちの安定した農作物生産のためには、放棄された伝統水路の復旧が強く望まれているためです。

伝統水路が放棄された背景は様々ありますが、飲料水用に政府が敷設した給水パイプラインと水源が競合してしまい、水路のための十分な水量の確保が出来なくなった結果、放棄されてしまったケースがかなり見られます(給水パイプラインの敷設自体は決して悪いわけではありません)。

伝統水路はキリマンジャロ山の尾根を縫うようにして手掘りで造られたもので、毎年土手のメンテナンスや底さらいが必要とされていました。しかし長く放置された結果、すっかり土手がダメになってしまったり、土砂に埋もれてしまったりと、なかなか復旧は容易ではありません。

私たちが復旧に取り組んでいるKidia伝統水路も、これまでに全長約3kmのすべての掘り起こし作業を終え、流路自体は確保できているのですが、土手の強度不足や漏水が新たな問題として持ち上がり、今回最難関部分については強化プラスチックのパイプを通して水を流すことにしました。

 

強化パイプを敷設する村人たち

強化パイプを敷設する村人たち

強化パイプを敷設する村人たち

この水路を完全に復旧することで、約700人の村人たちが年間を通して畑に灌水できるようになります。

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