写真:手工芸品チームからの手紙を神妙な面持ちで読んでいるママさんたち
事務局は2月末に手工芸品チームが協力しているキリマンジャロ山麓テマ村のFoyeni女性グループのママさんたちとミーティングをしてきました。当日は全メンバー17人のうち14人が参加して、なかなか賑やかでした。
じつは賑やかだったのにはほかにも理由があるのです。それは、グループに15歳の女の子(ライトネス・フォヤさん)が新メンバーとして加わっていたからです。これで昨年加わった20歳代の2人と合わせて、若い女性が3人になりました。やはり新しいメンバーが加わると、グループの活気もずいぶん違ってくるものだなぁと嬉しくなりました。
そこでさっそく、ライトネスさんにグループに加わった理由を聞いてみました。外国人から質問されることなど初めてだったからでしょう、最初は恥ずかしがって返事に詰まっていたのですが、まわりのママさんや昨年加わったマリアム(26歳)から、「何でも思ったこと言えばいいのよ」とアドバイスされ、少しずつ答えてくれました。
グループに加わった理由には大きく3つあり、(1)みんなで力を合わせることが好きだから、(2)自活のためにミシンの技術を学びたかったから、(3)自分の服を作れる&直せるようになるから、とのことでした。
手工芸品チームでは、Foyeni女性グループに対してミシンの技術を学ぶことによる生計向上をお手伝いしていますが、そのことが若い女性がグループに加わる動機にもなってきていることを感じることができました。
そこでメンバーに加わって1年のマリアムに、「いま何が作れるようになったの?」を聞いたところ、「カンガバッグ、服、シャツはもう作れるよ。でもズボンはまだ無理」との返事。
さらにミシンを教えてくれている教師役のママ・フレディに、「ここで何年学べば自分で作った物を売れるくらいの技術を身に付けられるのかな?」と聞いたところ、「2年学べば大丈夫!」ときっぱり。日本に送られてくる彼女たちお手製のカンガバッグを見ると、そう断言するのもうなずけます。いずれにしてもママ・フレディがそれくらいの自負を持って教えているということが良く分かった瞬間でした。
その一方で、メンバー全員がミシンを使うことはできますが、うち5人は年齢のためだんだん目が悪くなってきており、針に糸を通すなどの細かい作業はちょっとしんどくなってきているようです。地域の中でのグループの役割などがさらに明確になると、次の世代へのバトンもうまく引き継がれていくだろうと良いと思いました。
手工芸品チームでは今年9月4日に、Foyeni女性グループと彼女たちの手作りによる服を使ったファッションショーを企画しています。「ちゃんと作れそう??」とママさんたちの顔を見回しながら聞いてみると、その場にいた全員が「もうバッチリ!」との返事。これは楽しくなりそうです!