キリマンジャロ山で起きていること、地域住民の声

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海外活動森林保全

国立公園公社による暴行について報じる 現地新聞「The Citizen」(3月7日付)

国立公園公社による暴行について報じる 現地新聞「The Citizen」(3月7日付)
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事務局はこの11日に1ヵ月間のキリマンジャロ山での事業調査、プロジェクトフォローを終え、帰国いたしました。

今回現地では、キリマンジャロ国立公園の拡大に伴う問題のUNESCOへの問題提起、同問題の県議会・中央政府に対する対応とりまとめ、地域主体による森林管理フレームワークの完成、キリマンジャロ国立公園公社(KINAPA)への対応を含めた40村による地域組織KIHACONEの大雨季植林計画の策定を主たる目的として活動に取り組んできました。つまり目的のすべてが、キリマンジャロ山での国立公園拡張に起因する問題の解決に関わっているといえます。

この問題が深刻なのは、それが地域住民の森林資源へのアクセスを禁じるもの(=生活権、生存権の侵害)だというだけでなく、国立公園を管理する政府組織による婦女子に対するレイプを含む組織的暴行、さらには村人の殺害まで発生していることです。森を守るためとはいえ、そのためにこのような人権の蹂躙が許されて良いはずはありません。

日々煮炊きをし、家畜に草などの餌を与えなければならない村人たちは森に入る以外に選択肢がなく、レイプや殺害の恐怖に怯えながらそれでも国立公園とされた森に「不法侵入」せざるを得ません。彼らの抱える恐怖はどれほどのものでしょう。今回国立公園公社の武装レンジャーに射殺された村人の写真を見ることがあったのですが、戦慄が走るものでした。

私たちが協力しているKIHACONEは、国立公園拡大という政策が地域住民にもたらしているこのような人権、生活権、生存権の深刻な侵害を広く訴えるため、報道機関による現場取材を申し入れました。キリマンジャロ山の4つの村で取材が行われ、各メディアによる報道が開始されたところです。

地域住民が望んでいるのは、「平和に、安心して暮らしていける当たり前の環境を取り戻したい」、「これまで環境を守ってきた自分たちに信頼を置いた政策に転換して欲しい」というものです。当会はこうした彼らの直面している困難と苦しみが一刻も早く解決されるよう、これからも全力を尽くします。そして彼らの声を少しでも広く世界に伝え、この問題の解決に向けて動くよう働きかかけていきたいと思っています。

当会はキリマンジャロ山の森を守っていくためには、住民排除による国立公園化ではなく、過去の実績が示している通り、地域住民が主体となった森林の保全・管理こそが持続的であり、必要とされていると考えています。キリマンジャロ山の住民とともにその実現を目指す当会の取り組みへのご協力、ご支援をぜひお願いいたします。

 

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 「人も森も守っていないキリマンジャロ国立公園。タンザニア政府に国立公園拡大政策の見直しを求めます!

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