キリマンジャロ山麓にあるコリニ・カティ村でグループ積立に取り組んでいるキランガ女性グループ(メンバー6人)が、これまでコツコツと貯めてきた積立資金を役立てて新しい取り組みを始めました。
このグループ積立は、グループの自立を実現していくための新規収入事業を自分たちの力で立ち上げていくために取り組んでいるものです。そしてそのための積立目標額を100万シリングに設定しています。
このたびキランガ女性グループがついにその目標を達成し、積み立てた資金を役立てて彼女たちのかねてからの希望であった村内でのイスの貸し出し事業を開始することになりました。
キランガ女性グループのママたち
タンザニアでも冠婚葬祭時には多くの人が集まります。数百人規模となることも珍しいことではなく、それらの人たちが座るためのイスが必要になります。そのような場合、普通は山を下り、町まで行って借りてこなければなりません。借りるのにお金がかかるのはもちろんのこと、そのイスを運び上げるための運賃がまた高くつきます。冠婚葬祭は人のいるところ必ず発生するものであり、従って村にはイスを身近に安価に借りる事への潜在的なニーズが常に存在しています。つまりイスの貸し出し事業はとてもリスクの低い確実な収入向上事業ということができます。
キランガ女性グループのママさん達はさっそく積立資金を使ってイス60脚を調達して貸し出し事業を開始し、すでに収入もあげ始めています。彼女たちは養鶏事業による収入と合わせ、もう外部からの資金的な支援がなくとも自分たちで活動を維持し、さらに新しい取り組みを始めたり、それぞれのメンバーの家計収入の向上に繋げていけるようになりました。
今後はキランガ女性グループを自立を達成したグループの成功事例として、近隣の村々の同じような女性グループに紹介したり、また実際に訪問して学ぶための機会を提供するなどしていきたいと考えています。
購入したイスを嬉しそうに見せてくれました