現在Rafikiプロジェクトでは、今夏渡航における実施事項の結果を受け、現地の人々とやり取りをしながら次回渡航に向けた話し合いを進めています。
今回は、現時点での計画と進捗状況を報告致します。
1.森の名前
今夏渡航ではテマ村、キディア村、モウォ村の3村において、昨年のテマ村での座談会で範囲を決定した3村の直上の森に名前を付けることを提案し、3村の人々から同意を得ることができました。3村の人々による投票の結果、「Eden」という名前に決定しました。
Rafikiプロジェクトではこの森の名前の決定がゴールではなく、自分たちで守ってきた森に共同で名前をつけた3村で、「Edenの森」という名前を今後どのように使い、発展させていくかがが重要だと考えています。そのための方法としてRafikiプロジェクトでは、ドイツから現地カウンターパートのTEACAにボランティアに来ているレオン氏が進める「Edenの森」のエンブレムの作成をサポートしていきます。
「Edenの森」のエンブレム作成にあたり3村共同の取り組みが継続し、3村の人々が「自分たちが守ってきたEdenの森」をより認識するツールとなり、その後の外部へのPR等に発展できるのではないかと期待しています。現在は、Leon氏と電話でやり取りをしながら3村で1つのエンブレムを決める会議の実施方法やスケジュール、デザインの決定方法を話し合っています。森の名前と同じように、村の人々が森のエンブレムを「自分たちで決めたもの」だと認識するからこそ、それを積極的に活用することにつながると考えています。その点を注意しながら、Leon氏と共に作成を進めていきます。
2.森の自慢アンケートのツールへの反映と各ツールの「Edenの森」バージョンへの改訂について
今夏渡航では、テマ村、キディア村、モウォ村の人々に対し、森に関する自慢を聞くアンケートを実施しました。Rafikiプロジェクトで作成してきたツール(ガイドブック、イラストマップ、カルタ)の情報源が限られた人々からのものであり、イラストマックとカルタに掲載しているものは日本人が選んでいたことで「本当に村の人々が自慢に思い、子ども達に伝えていきたいものなのか」という疑問があったからです。
今夏渡航中に、アンケートを回収し現地の方にアンケート結果をエクセルに入力して頂きました。現在は、日本側でアンケート結果の一次確認作業を行っています。第一次チェックでは地域によって呼び名が違うものの統合や森との関連の有無等の確認をした上で、ガイドブック委員会に送付し、委員会で情報の精査や、標準となる呼び名への統一、チャガ語で回答のあったもののスワヒリ語への翻訳、そして将来ガイドブックやカルタに掲載するための説明文の作成を依頼します。全てのデータの確認が終了したところでイラストマップとカルタに掲載するアイテムをガイドブック委員会に選定して頂きます。また、アンケート結果の発表も各村の教会で実施する予定です。
その作業と並行して、日本側では、3村の村の人々によって決められた森の名前「Eden」が人々の間で浸透する一助となるようガイドブックやイラストマップ、カルタに「Edenの森」のタイトルを付与し、来年の2月渡航の際に持参し、教会・役場・学校に配布する予定です。ガイドブックは、まずは表紙に3つの村名を入れ、写真を変えます。カルタは、来年の8月渡航で「Edenの森」の札を作成し追加する予定です。
少しずつではありますが、各ツールが村の人々の意見をもとに、「Edenの森ツール」となり、村の人々自身が、大切に守ってきた森につけた「Edenの森」という名前を認識することで、より愛着を持ち、今後も森に対する思いが継続していくのではないかと考えています。現地の人々に意見を頂きながら、共にツールの再編を進めていきます。
ツールの改訂などRafikiプロジェクトの活動に知恵と多くの力を貸して下さるガイドブック委員会の皆さん(一名欠席)