Rafikiプロジェクト:2014年7-8月現地渡航調査の目的と実施事項(’14/7)

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海外活動その他

 

Rafikiプロジェクトは2014年7月21日~8月8日の日程でタンザニアでの現地渡航調査を行います。渡航調査の目的と主な実施事項についてお知らせします。結果につきましては、帰国後報告致します。

 

◆今夏渡航の目的

① 森に名前を付ける村の意思決定のプロセスを具体化するためにキーパーソンと ミーティングを行う。

② 森のツールを村の人々の意見に沿ったものとするため、森に関する自慢を聞くアンケートを実施する。

③ ガイドブック委員会とミーティングを行い、協力関係を続けていきたい意思を伝える。

 

◆実施事項

1.キーパーソン(村長、助役、村区長、村区長のサポート、牧師)と2回のミーティング

2013年7-8月の渡航においては、村の人々それぞれが持つ「森を守りたい」という気持ち・活動を村全体で盛り上げていくために、Rafikiプロジェクトからの一案として、「(村の皆さんが守ってきた)森に名前を付ける」ことを提案しました。村の各グループとの個別ミーティングにおいて「森に名前をつける」提案をし、その後開いた座談会で森の名前の候補(「Hekima」)と範囲、名前の決定のプロセスを確認しました。(森の名前の決定のプロセス:村役場→村の評議委員会→村区会議→村会議)

しかし、渡航後プロセスに従って村会議まで開かれましたが、その後の進展はなく、村会議において村の助役が人々に「なぜ森に名前を付けるのか」を十分説明できなかった、との報告がありました。やはり1、2度話し合っただけでは「森に名前をつける」意図の理解が不十分だったこと、理解はしていたとしても、それを人々に対して話をするのは難しかったのではと考えました。そこで今夏渡航では、村のキーパーソン(村長、助役、村区長、村区会議において村区長をサポートできる人、牧師)とのミーティングを2回開き、1回目のミーティングではキーパーソンに「森に名前をつける」意図を再度考えてもらい、さらにどのように村の人々に説明するかを話し合い、共有し、理解できているかを確認しようと考えています。村会議は開かれたが、開かれただけで進展のなかった昨年渡航後の経過を受け、2回目のミーティングにおいては、森に名前をつけるプロセスと日程を確定し、確実に進んでいくようにしたいと考えています。

また、昨年の座談会において森の範囲を決める際に、テマ村の人々から「今後、テマ村だけでなく近隣の村々と一緒に森を守っていきたい」という思いから、森の範囲に隣村のキディア村・モウォ村を含めたいという意見が出されました。それを受け、今夏渡航ではテマ村だけではなく、キディア村・モウォ村も訪問し、同じようにミーティングを2回開催し、3村共同で「森に名前をつける」ことを提案する予定です。

 

2.森に関する自慢についてのアンケートを3村で実施

Rafikiプロジェクトでは、村の人々の「森を守りたい」という気持ちを支えていくツ-ルとして、森に関する自慢を集めたガイドブック、イラストマップ、カルタを作成しています。これらのツールは、森に詳しい方々から情報を頂いて作成してきました。それぞれのツールの情報源はテマ村の一部の人々からであり、カルタ、イラストマップに掲載したアイテムもこれまでのRafikiプロジェクトメンバー(日本人)が選び作成してきました。そのため、「本当に村の人々が自慢に思うもの、子ども達に伝えていきたいものが掲載されているのか」という課題がありました。その課題に対し、今夏渡航では、テマ村・キディア村・モウォ村の3村で、森に関する自慢を聞くアンケートを実施します。その結果を森に詳しい方々に、各ツールの機能をふまえた上で村の人々が自慢に思うもの、子どもたちに伝えていきたいものを選定して頂き各ツールに反映する予定です。

 

《アンケート内容》
※それぞれのカテゴリーの「自慢に思うもの」を書いていただきます。

 ① 場所

 ② 人物

 ③ 動物・昆虫

 ④ 植物

 ⑤ 風習/慣習/儀礼/文化

 ⑥ 自然の利用方法

 ⑦ 民族/氏族にまつわるもの

 

3.ガイドブック委員会とのミーティング

昨夏渡航の後、私たちRafikiプロジェクトの村の人々の意見を反映してガイドブックを作成していきたいという意図を汲んでくださり、マエデニ教会牧師を中心に、森に関する事柄や伝統に知識のある方がメンバーとなってガイドブック委員会が立ち上がりました。昨夏渡航後に数回ミーティングを実施し、Rafikiプロジェクトメンバーが持参したテマ村ガイドブックにスペルミス、掲載している情報に間違いがないかのチェックを完了させて下さいました。Rafikiプロジェクトでは、せっかく村の人々から立ち上がった委員会と今後も協力関係を継続したいと考えています。そのため、今夏渡航では、ガイドブックのチェックへの謝意を伝えるとともに、今後も協力関係の継続したい意思をお伝えする予定です。そして、Rafikiプロジェクトが作成しているツール全般に対する意見や今後の活用方法についても意見を頂きたいと考えています。合わせて、上記した3村で行うアンケートの結果を各ツールに反映する際のアイテムの選定を依頼する予定です。

 

4.Natiro中学校環境クラブとのミーティング

今年に入ってから、環境クラブを担当されていた先生が退職され、今夏渡航時には新しい先生が決定している予定です。今夏の訪問では、新しい先生とミーティングを実施し、①Rafikiプロジェクトの活動説明、②環境クラブの生徒さんたち若い世代の人々と協力しながら、地域の森を守っていく活動を支えていきたいこと及び今後も関係を継続していきたいこと、③今後どのような形で一緒に活動ができるかを話し合う予定です。

 

5.小学校訪問

昨夏、オリモ小学校、フォイェニ小学校、フンブフ小学校を訪問し、テマ村カルタの作成の意図とカルタで遊ぶことの効果についてお話しました。各小学校の先生方からは、一定の理解を得ることができました。しかし、フォィエニ小学校では、ほとんどの先生方が異動され、また、今夏は新しくモウォ村の小学校を訪問することから、この2小学校においてはカルタ作成の意図とカルタで遊ぶことの効果を先生方にお話します。そして生徒さんとも実際にカルタで遊び、カルタ作成の意図とカルタで遊ぶことの効果を理解していただくことを目指します。

オリモ小学校、フンブフ小学校を合わせた4校共通としては、生徒さんたちの森を大切に思う気持ちを支えるRafikiプロジェクトと各小学校との取り組みを続けていくことを目的として、生徒さんたちに継続してカルタで遊んでもらえるよう先生方と話し合いを行い、先生方と継続的なコミュニケーションがとれる体制をつくれないか打診する予定です。

 

今夏渡航で使う予定のイラストマップ改訂版

今夏渡航で使う予定のイラストマップ改訂版

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