京都大学からの活動視察を受け入れ

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海外活動その他

 

TEACAと地域連合によるキリマンジャロ山の新たな森林保全・管理を目指した取り組みは、この1年をかけていよいよ国立公園法の改正に向けた本格的なアプローチを開始する予定です。

 

こうした彼らの取り組みは、海外からも含め徐々に注目を集めつつあります。そんな中、今回京都大学アジア・アフリカ地域研究科から、准教授2名、院生5名のみなさんによるTEACAの活動視察を4日間の日程で受け入れました。

 

視察したのは苗畑、養蜂、改良カマド、穀物貯蔵、裁縫教室、テマ・ルワ・ロレマレラの各村の植林事業地、国立公園内の旧バッファゾーンの森で、最終日にTEACAとのミーティングを実施しました。また期間中はテマ村の村人の家に分散ホームステイし、キリマンジャロ山での村人たちの生活の様子にも触れて頂きました。

 

京都大学といえば、タンガニーカ湖東岸にあるマハレ山塊国立公園での半世紀にわたるチンパンジーの研究でつとに知られていますが、今回視察受け入れをしたみなさんも、タンザニア各地にそれぞれフィールドを持って研究活動をされておられます。そうした視点からも、TEACAやキリマンジャロ山での取り組みをご覧いただくことは、受け入れる現場側にも大きな学習と新たな発想に繋げる機会になるものと考えました。

 

今回の視察では、とくにTEACAや地域の考える新たな森林保全・管理の仕組みにおいて、その中に「森林資源利用」(とくに家畜飼料の採集)を明確に位置づける必要があるのではないかとの指摘が多くされました。現地で資源利用を前提としない森林保全・管理は、現在の国による管理の実態からも破綻していることは明白で、今後の仕組み作りにおいてそれを「明確に位置づける」ことは重要でしょう。またさらに一歩踏み出して、森林の伐採をも含む持続的な利用の可能性さえも検討の対象となるものと考えます。

 

今回の視察を通してご指摘いただいた点は現場にフィードバックし、あらたな森林管理の仕組みを構築していく中で、考慮すべき視点として活かされるようにしていくつもりです。

 

写真:TEACAの事務所でキリマンジャロ山の森林の
現状を説明するパネルの説明を受けている
京都大学のみなさん。

 

 

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