9月6日にタンザニアでの現地調査を終え、日本に戻ってきました。現地ではキリマンジャロ山の国立公園拡張問題と新たな森林保全・管理の仕組み作りに向けて、かつてのバッファゾーンの森(ハーフマイル・フォレスト・ストリップ)を取り囲む37村を繋ぐネットワークを立ち上げるなど、寝る間もない日々でした。これからの1年は、いよいよ中央政府と向き合う正念場になるものと思っております。
さて、話題はまったく変わるのですが、タンザニアに行っていていつも思うことがあります。それは現地の「書類の整理の仕方」についてです。「整理」と言っても、日本人の目から見ると、果たしてあれが「整理」と言えるのかについてははなはだ怪しいのですが、とにかく官庁といわず企業といわず、学校から教会まで、書類を机の上にバッサリ山積みというのが現地流の「整理」です。書棚があっても、そこでやっぱり山積み。
こんな状態なので、必要な資料を探すとなると、さあこれが大変!山積みになった資料を上から下まで勘に頼ってかき分け、かき分け、こっちの山に無ければあっちの山を・・・といった感じです。
やれやれとため息をつきながら見ています。いえいえ、見ているだけではありません。TEACAには「どんな書類も3分以内に見つけられるようでなければ、それは整理とは言わない」と口を酸っぱくして言っています。昨年副代表のムチャロ氏が来日した際も、事務所で真っ先に見せてあげたのが書棚でした。日本では当たり前のことですが、書棚にきちんと立てて整理されているファイル類を見て、ムチャロ氏も「これは素晴らしい」と思ったかどうか、今回現地に行ってみると、TEACAの事務所の書棚には、きれいに立てられたファイルがびっしりと並べて置いてありました。
が、しかし。。。悲しいかなタンザニアのファイル(日本だと厚さ1cmほどの普通のフラットファイルにあたる)には、なぜか背表紙がないのです。背の部分をただ折り曲げてあるだけ。
ということでせっかく立てて整理したファイルですが、結局必要な書類を探し出すのに、いちいちファイルを引っ張り出しては表表紙のタイトルを確認し、違ったからと言ってはまた別のファイルを引っ張り出して表紙を確認し、の繰り返し作業を強いられます。ラベルを付けるなどすれば改善はするのでしょうが、書類やファイルの数が少なくて済んだ頃の名残を未だに引きずっているのかどうか、タンザニアといえども、そろそろ山積み式の単純な物理法則を前提としたようなファイルは卒業して欲しいものと思うのでした。