ニュースレターではすでにご報告したが、タンザニアで協力関係にある3つの女性グループ(Kidia、Kiranga、Foyeni)の自立を目指して取り組んでいるグループ積み立てが、ここにきてつまずいている。
このうちKiranga女性グループは問題ないのだが、残りのKidia、Foyeniの2グループで、積み立てが滞っている。原因についてはすでに究明がされており、両グループとも積み立ての継続を表明している。
Kidiaについては、リーダーの病気による不在が、活動の停滞ひいては積み立てフォローの停滞に繋がっており、積み立て管理の責任者を別に立てることで、問題に対処した。
一方、Foyeni女性グループは、「積み立て疲れ」が見て取れ、自体はより深刻といえる。これは、現在取り組んでいる積み立ての方法が、積立額に応じてメンバーが資金融資を受けられる方法をとっておらず、最終的な積み立て目標額に達するまで積み立てを続ける仕組みになっているためと思われる。
この方法だと、グループ内で積み立て継続の動機を持ち続けることが、一般的なグループ貯蓄やマイクロクレジットより難しいことは間違いない。敢えてこの方法をとっているのは、一定の目標に向けた積み立ての継続力と実行能力を、グループマネジメント能力の指標と位置づけているためである。そのためにニワトリ支援プログラムなど、別のアプローチで、積み立て継続への動機をサポートできる仕組みを導入している。
今回の問題は、こうした側面支援のプログラムも含め、現在のグループ積み立ての方法では、途中で息切れしてしまうグループがあることを示している。現地カウンターパートのTEACA(Tanzania Environmental Action Association)はさっそくFoyeni女性グループと話し合いを持ち、冒頭でも述べたように、最終的には積み立ての継続で合意が図られたが、根本的な問題解決には至っていないものと認識している。
各グループと今般の問題に対する、さらなる話し合いの積み重ねと、現状を分かりやすく理解できる仕組みの、もう一段の工夫が求められていると感じている。
積み立てについてのミーティングに集まってきたFoyeni女性グループのママさんたち