新ツール登場=「テマ村カルタ」(’11/01)

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海外活動その他

キリマンジャロ山に住む村人が、村に内在する自慢(薬草や伝統水路のように、森と関わりが深い特別な財産)の魅力を再発見し、その自慢を好きになることで”森”をもっと好きになれれば、森を守りたいと想う気持ちを再発見するのではないかと、私たちは考えた。その助けとなるように、村人が村の自慢を巡り、その魅力と森との深い関わりを再発見してもらえるようなプログラムの作成に取り組んでいる。

その一環として、自慢を巡っている間にその位置を確認でき、持ち帰った後も村の自慢に興味を抱き続けられるツールとして、村の自慢をイラストで地図上に表現した「イラストマップ」を製作しており、その第1稿の製作状況について以前に紹介した。

その後、このプログラムを支えるツールとして新たに2つの物を製作することが決められ、その1つに「テマ村カルタ」がある。

みなさんもご存じの通り、カルタとは、読み手が読み札を読み、読んだ内容に合う取り札を誰よりも早く取り競うゲームである。私たちは、ゲームとして楽しみながらも、繰り返し行えば札の内容が少しずつ知識として身についていく特徴に着目し、村の自慢を巡った後に、巡った自慢の内容を楽しく自然と身につけられる効果を期待して、テマ村の自慢をカルタにした「テマ村カルタ」の製作を進めている。

テマ村カルタの取り札

テマ村カルタの取り札

読み札(現段階では読み札の文章は日本語だが、最終的にはスワヒリ語で完成させる。)

読み札(現段階では読み札の文章は日本語だが、最終的にはスワヒリ語で完成させる。)


まだ、イメージの段階ではあるが、上の図のように、村の自慢の1つ1つについてイラストが描かれた取り札が並べられ、そのイラストに対応する読み札が読まれたときに、すかさず自分のものとする、という仕組みを目指している。もちろん、村の人が遊ぶものとなるので、村の人と一緒に改善点を見いだしながら製作しなければならないことも重要なことである。

日本人にとっては慣れ親しんだカルタであるが、いざ自分たちでオリジナルのものを作るとなると悪戦苦闘の連続。

50音でないスワヒリ語とカルタをどのように対応させるか?で悩んだり、カルタの文化に触れたことのない村の人が最初に実践するときに、どれだけルールを理解して貰えるか?、どんな形で説明すべきか?など課題が盛りだくさん。

そんな中でも1つずつ課題をクリアして、上図のようなカルタの完成に近づきつつあり、いよいよ3月に、サンプルとなる試作物を村に持ち込み、村人と改善点を探していく予定である。

実際に村の人に体験してもらうのですが、これから必死に知恵を絞って、説明の内容やデモの方法を決めていかなければならず、その方法次第で村人の楽しさ度合いも違ってくるので、しっかりと準備していくべく気が引き締まる想いである。

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