大雨期植林: 地域主導の植林実施体制に向けて

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植林準備の進むキディア村のキディア女性グループ苗畑

植林準備の進むキディア村のキディア女性グループ苗畑

 

タンザニアではいま大雨期植林の季節を迎えている。各苗畑グループでも植林の準備が進められているが、今期からテマ村及び隣尾根のキディア村では、植林の実施体制を徐々に変更していく予定である。

植林活動は各地域において、それぞれの苗畑グループが核となり、育苗から植林の実施まで取り組んでいる。しかしテマ村とキディア村の2カ所は植林規模が大きく、育苗は苗畑グループで担えても、植林計画の立案から実行のすべてを主導するには、手に余る状況があった。とくにキディア村の植林地であるオールドモシ地区は、土地の利用権が錯綜しており、苗畑グループだけで植林活動を引っ張っていくには難しい面があった。

そこでこれまではTEACA、苗畑グループ、村、地域の村人の4者で話し合いをしながら、計画立案から実行計画までを練り上げてきた。なかでも計画のフォローアップを担ってきたTEACAの役割は大きかったといえる。

しかしこれまでの取り組みを通して、キディア村においても利用権と植林活動を両立させる手法はほぼ確立でき、テマ村においてもノウハウの蓄積はすでに出来ているといえる。植林活動は地域の取り組みとして、地域のイニシャティブで取り組まれることが望ましく、TEACAの手法、ノウハウの移管に着手することにしたものだ。

地域の取り組みとして、そのイニシャティブをとることになるのは「村」である。TEACAは村に対してノウハウの移管を行い、村は苗畑グループと協力体制をとって地域での植林を進めていくことになる。小雨期の降雨が減少し、植林の機会は今では大雨期の年1回だけにに限られてしまう。この体制が軌道に乗るには2回程度の経験と実績を踏む必要があるだろう。

この大雨期植林がそのキックオフとなる。

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