Riata小学校への文具寄贈
当会では毎年小学校への学用品、図書の支援を実施しているが、今年は支援校を一つ増やし、キリマンジャロ州の4つの小学校に対する支援を実施した。
タンザニアの小学校は日本と違って7年制で、1年生と2年生は午前か午後のどちらかを交互に使っていることが多い。
村にいると、ときどき授業中の筈なのに、道をとぼとぼと歩いている子どもたちに出会うことがある。学費の未払いで家に帰される子どもたちだ。タンザニアの初等教育は無料が建前であるが、委員会の運営費や教室の修繕費など、学校独自になんだかんだとお金を徴収している。(注)
お金ばかりではない。給食のウガリ用のモロコシや豆、調理用の薪、乾燥地ではなんと「水」まで毎日生徒の各家庭から「供出」させている。
しかし家が貧しくて持ってこられない子どもたちもいる。そうした子どもたちが家に帰されるのである。どこかの国では、学校給食費を払えるのに払わない親がたくさんいることをふと思い出した。厳しい生活環境下にあるアフリカの村人たちでさえ、子供に教育を受けさせるために、親として果たすべき義務を必死に果たそうとしているのにと思う。
話がそれたが、そんな子どもたちにとって、鉛筆1本、ノート1冊はとても貴重である。やはり村の道を歩いていると、多くの子どもたちから「そのボールペンちょーだい!」とおねだりされる。もちろんあげるようなことはしないが、「勉強したい」という子どもたちの願いを見るような気がする。
今回の支援で1,200名の子どもたちに学用品を、一部の小学校に図書を渡すことができた。タンザニアには1万を超える小学校と400~500万人の小学生がいることを考えると、本当に針の先ほどの協力でしかないが、これからも地域の人々と話し合いながら、自分たちに出来ることに取り組んでいきたい。
(注) 政府に潤沢な予算がなく、また学校も地域の財産として、地域全体で支える自助努力は必要。学校独自の費用徴収や寄付は、必ずしもすべて否定されるものではない。