事務局日誌: 計画停電その後

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タンザニアでの計画停電が、8月26日から少なくとも週に1回、18時間に延長されたことは、掲示板「みんなの広場」(http://6925.teacup.com/jambo/bbs)でも触れました。

掲示板では、タンザニア政府の電力受給に対する見通しのなさを嘆いていたのですが、今回の計画停電延長には、止むに止まれぬ事情もありました。同国では水力発電用ダムの渇水から、現在電力供給の半分を天然ガス発電に頼っています。これはソンゴソンゴガス田からパイプラインで引っ張ってきた天然ガスを、5基のガスタービン発電器を使って発電するものです。ところが、この5基のうち2基がタービンの破損でダウンしてしまったのです。この故障に、たまらず計画停電延長のやむなきに至ったようです。

しかし昨年来の降雨不足による水力発電ダムの渇水、ダルエスサラームの主力変圧器のダウン、そしてここに来ての、ピンチヒッターである天然ガス発電機の故障と、”泣きっ面に蜂”とはまさにこのことでしょうか。

ところが、これだけではまだまだ終わらなかった。ダルエスの変圧器の修理のために、海外(インドだったか?)から取り寄せていた修理用部品が、船積みの際にぶつけたとかで、使いものにならなかったという何ともお粗末な話し。泣きっ面に蜂を飛び越えて、もう踏んだり蹴ったりの状態といえます。

タンザニア政府は破損したタービンの復旧などにより、10月中旬には、現在の18時間停電という事態は解消するとしています。しかしいま動かしている残り3基のタービンとて、連日フル稼働の酷使が続いているでしょうから、いつ壊れるか分かったものではありません。

11月になればもう小雨期。これまでの推移を見ていると、人知による復旧を待つより、順調な降雨によるダム水位の回復を願う”神頼み”の方が、なんだか確実なような気もしてくるのですが・・・。

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