事務局日誌: 住めば都

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一昨日深夜にタンザニアから無事、戻ってきました。掲示板「みんなの広場」にも書いたのですが、南半球にあるタンザニアは丁度季節が日本とは逆になり、この時期が一番過ごしやすい季節である。

最近ではまるで「ここは熱帯か!?」と思わせるような東京の夏を抜け出して現地に入ると、頬をなでる涼やかな風に(大袈裟??)、こんな避暑地みたいな所に居ていいんだろうか・・・と後ろめたささえ感じてしまうほどである。

寒いキリマンジャロを離れ、帰国して飛行機から足を踏み出すときには、ムワッとくる湿気をまず覚悟する。ところが、今年はどうも案外涼しいようである。台風が過ぎてから、随分気温も落ち着いたようだと聞いたが、これならダルエスサラームとさほど変わらないのでは?

「今の日本(東京)は、ダルエスサラームよりずっと暑いんだよ」なんて、村人に嘘言っちゃったなと、頭はすぐにタンザニアに戻ってしまう。「嘘だろ!?そりゃぁ・・・お気の毒に」と目を丸くしていた村人の顔が浮かぶ。「日本にはとても住めんな」、とは言っていなかったが、あまり住みたそうな顔ではない。それはそうだ。何たって自分の村、そしてキリマンジャロが一番なんだから。

国土の大半が半乾燥地に属するタンザニアにあって、たとえ緑が減ったとはいえ、まだ森も残り、雨も降るキリマンジャロ山は、彼らにとってかけがえのない場所、存在なのだ。

8月中旬に、そんなキリマンジャロでTEACAの総会が開催された。TEACAの活動地はタンザニアの3州にまたがる。各活動地の気候も様々だ。半乾燥地のプロジェクト地のママは、訪ねればふた言めには「とにかく水を何とかして!」と哀願する。それほど水に困っている。

総会にやってきたそのママに聞いてみた。「どうかな、キリマンジャロは住みやすいかな?」。ママは言った。「こんな所には住めない!」。

キリマンジャロは季節はずれの雨、雨、雨。道は泥濘と化し、土砂崩れまで起きている。おまけにこの寒さ!「私の住んでる所の方がよっぽどマシだわ!」というのがママの下した結論だった。これにはTEACAのリーダー達も大笑いだった。

住めば都、とは良く言ったものだ。砂漠の民には、やはり砂漠が良い。

さて。飛行機から足を踏み出しつつ考える。「で、東京やいかに?」。

住めば都・・・か。

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