事務局日誌: タンザニアから帰国しました!

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昨日タンザニアでの現地調査を終え、“暑い”日本に戻ってきました(現地調査中は事務局不在となり、ご迷惑をおかけしました)。

今回の渡航中、ダルエスサラームではさほどでもありませんでしたが、キリマンジャロでは町でも村でも、ここ数年落ち着いていた停電が何回かありました。昨年、今年と大雨期に雨が降っておらず、水力発電頼りの現地では、雨不足イコール電力供給不足となり、「計画停電」が実施される。「今日は○○時から××地区への送電を止る予定です」なんて親切な情報は流してくれないから、突然電気がCUTされる。パソコンなど使っていた日には泣きが入る。

しかし多くの村人にとって、雨不足による電気不足より彼らの日常生活、即ち食糧不足への懸念の方がはるかに大きいのは当然のことである。その村人が言う。「こっちは雨不足かと思えば、そっちは降りすぎか。亡くなった人まで出るとは、日本も天国じゃぁないんだね」。

私が現地に入っている間、軽く15を越える台風が日本列島をかすめ、或いは直撃していた。北陸、九州地方に死者を含む大きな災害をもたらした台風のニュースは、キリマンジャロ山中の村の中で聴くラジオのニュースでも報じられていた。そのニュースを聴いての先の村人の発言である。

現地にいると、天を恨めしく見上げることも多い。とくにここ数年、そんなことが増えたように思えるが、気のせいだろうか。現地では2年続きの雨不足で、主食であるウガリの原材料メイズ(白トウモロコシ)を含め、ありとあらゆるものの値段が高騰している。

「以前森があったころは、少々雨が降らなくったって水は手に入ったものさ」。そういう泉は、いまではチョロチョロと心細げな線を描いて流れているだけである。「この泉も、あと20年もしないうちに消えて無くなってしまうんだろうな」。小さい頃から泉のそばで育ったという村人が寂しげに呟いた。

水、そして緑の大切さを、あらためて痛感させられた今回の現地調査であった。

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