バナナカードで目指しているのは、手工芸品製作技術の村(※)への定着と、それによる雇用機会の創出、収入向上である。そこで2001年に取り組みを開始して以来、これまで村人、メンバーの双方で協力しながら、以下の5段階で活動を進めてきた。
(※ キリマンジャロ山の標高約1,600mにあるテマ村。人口約4,000人)。
第1段階: 村におけるバナナカードの生産可能性調査
第2段階: 製作者の発掘、育成
第3段階: 商品及び生産技術の開発、改善
→商品開発/商品性の向上/一定品質の維持/安定生産技術の確立
第4段階: 市場調査
第5段階: 事業方針、戦略固め
→カード製作を担う村人たちが、日本側からのオーダーの“依存者”
という地位に押し込まれてしまわないような、将来ビジョンの設計
取り組み開始後3年がたった今年、これらの段階を経て、ついにテマ村の村人の手によるバナナカードが実現した。そのお披露目となるのが、第1回目にご紹介した、4/17~18に開催される「アースデイ東京2004」(代々木公園NHK前イベント広場)である。
カードの販売価格は、市場調査やイベント等でのアンケート調査の結果から、1枚200円と設定している(封筒、ポリパッケージ込価格)。カード買い取り時にすでに制作者への対価は支払われているので、カード販売による利益は継続購入のたための資金を除き、純粋に現地への還元金となる。
これまでの取り組みを通して、村に数人のカード製作技術者が育っている。この1年、もしくは最大でも2年間は、製作技術の安定と定着をはかるため、彼らからカードを買い取る方針である。しかしその後は、彼らには職にあぶれている若者や青年グループなどを対象として、カード製作のための技術指導側に回ってもらい、還元金はそのための講師指導料やセミナー開催費として役立てていく計画である。またカードは、そうして指導された若者たちから買い取っていくようにする。
・・・・・・・第3回に続く