半乾燥地でのカマド普及の足掛かり

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海外活動改良カマド

タンザニアにおける森林減少の主要因は、日々の煮炊きに必要とされる薪炭材としての木質資源の消費にあります。当会は地域住民と協力して直接的に緑を増やす植林活動とともに、緑を減らさないために、この薪炭材消費を削減していくための活動にも同時に取り組んでいます。それが薪の消費量を半分以下に抑えることの出来る改良カマドの普及です。

今年もさっそくキリマンジャロ州ムウィカ地区での普及セミナーとカマド職人の養成を行いました。職人の養成も、これまでの対象者を村に推薦して貰う方法から、カマド設置希望者同士でグループを作り、そのグループの中から自分たちで選んで貰う方法に変更しました。身近な者同士の方が、設置作業の進捗を管理しやすいためです。

また、キリマンジャロ山を取り囲んでいる半乾燥低地平野部でも、改良カマドの設置を行いました。場所はヒモ市近郊にあるマワンジェニ地区。ここではこれまでセメントプラスタリングタイプの改良カマドを設置してきましたが、今回リアタ村区のウリオ村区長宅に、溶岩タイプの改良カマドを初めて導入しました。

 

TEACAの技術者と一緒にカマド用の土の下準備をするウリオ氏

TEACAの技術者と一緒にカマド用の土の下準備をするウリオ氏

 

ウリオ村区長はこれまでも自分で小さな改良カマドを設置したり、屋根に樋を付けて雨水を溜めてみたりと、いろいろと生活上の工夫に取り組んでいる努力家で、この地域で溶岩タイプ改良カマドの普及を図る上で、キーパーソンになると考えています。

実際にカマドの設置を行った日には、彼自ら土をこね、一緒に作業に取り組みました。カマドの表面を滑らかにする作業の入念さも、さすがに彼ならではと思える出来映えでした。

 

完成した改良カマドに大満足のウリオ村区長

完成した改良カマドに大満足のウリオ村区長

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