Rafikiプロジェクト:現地渡航調査報告(’13/4)

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海外活動その他

Rafiki Projectは2月6日~3月10日にかけて、タンザニアでの現地渡航調査を実施いたしました。

以下では最初にRafiki Projectの現状を簡単に整理した上で、前回ご報告した渡航目的の詳細とその背景についてご説明させていただきます。また各目的がどのように達成され、課題として何が残ったのかなどについては、次回以降にご報告いたします。

 

1.Rafiki Projectの状況

Rafiki Projectは森を守る活動、特にその持続性確保のためには「森を守りたい、守っていこうという気持ち」が重要であると考えています。そしてそうした「内発的な気持ち」が長く支えられていくことを目的として、活動に取り組んでいます。

たとえば現在、森に関わる村人たちの様々な自慢を調査し、ガイドブックやイラストマップ、カルタなどのツールを作成しています。自慢(=その人にとって大切なもの)は、誰しも”大事に守っていきたい”という気持ちを自然と持ちます。これらのツールを通して(もちろんそれだけではありませんが)、大事なものが明確に視覚化されたり、日頃から意識の下に置かれたり、あるいは再認識に繋がることは、人々の内発的な気持ちを影で長く支える大きな力になってくれると、Rafiki Projectでは考えています。

一方、この活動の多くの部分が私たち日本人の側によって担われていることが問題となっていました。

この問題に対して前回の渡航では「村人たち自身のイニシャティブで決めてもらうこと」を目標に掲げて臨みましたが、残念ながらうまくいきませんでした。(前回渡航のまとめはこちら)。原因は決定以前の問題として、この取り組みの目的に対する理解と共有がしっかり図られていなかったことにあると私たちは考えています。そのことなしに「何かを決定してもらう」というのは性急であったということです。

 

TEACAとの初日ミーティングの様子

TEACAとの初日ミーティングの様子

 

2.今回の目的

そのため今回は、「森を守りたい、守っていこうという気持ちが重要である」という点について、まず村人と議論を行い、お互いに共有することを第1の目的としました。またその議論・共有を行った上で、これまでに作成したガイドブックやカルタといったツールが有用であるか、別のアイデアはあるかといった彼らの意見や考えをしっかり確認してくることを第2の目的としました。最後に、可能であれば「気持ちを守るための活動」としてそれぞれができることを議論し、村全体での取り組みにしていく一歩にしようということも、目的として設定しました。また、毎年継続してきた伝統水路等の調査についても、引き続き実施してきました。

 

【今回の調査日程】

2月14日(木) : タンザニア到着

2月15日(金) : テマ村入り

2月16日(土) : 現地カウンターパートTEACAとのミーティング(第1回)

2月19日(火) : TEACAとのミーティング(第2回)

2月20日(水) : 村役場・・・森林利用調査結果報告

         :Natiro中学校・・・ガイドブック共同調査に関するミーティング

2月21日(木) : Fumvuhu小学校&Foyeni小学校・・・カルタプレイ実施

2月22日(金) : 村人との座談会(第1回)・・・取り組みの認識共有等

2月23日(土) : 伝統水路調査・・・GPSを使用した踏査調査

2月25日(月) : 森や村にまつわる歴史や伝説に関する聞き取り調査

2月26日(火) : ガイドブック用写真撮影

2月27日(水) : 森や村のランドマーク調査・・・イラストマップ用

2月28日(木) : 座談会 (第2回)

3月 3日(日) : TEACAへの最終報告

 

次回は座談会を中心に、「森を守りたい、守っていこうという気持ちが大事」という認識共有について、どのような議論を村人と行ったのかをご報告させていただきます。

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