キリマンジャロの山火事で植林地被害


 ●2022年
    8月  キリマンジャロ山での植林、継続中! 
    6月  キリマンジャロ山で大雨季植林が取り組まれています! 
    3月  キリマンジャロ山にある国立公園でない森 
    1月  植林に向け続けられる育苗努力 


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■キリマンジャロ山での植林、継続中!('22/8)■


裸地化した尾根で植林に取り組む子どもたち
裸地化した尾根で植林に取り組む子どもたち


キリマンジャロ山の村々で4月に始まった今年の大雨季植林ですが、8月も終わろうという現在も続けられています。雨が予想より長く続いているためで、9月初旬に10村目となる最後の村での植林を終え、今期の大雨季植林を完了する予定です。

これまでに植えられた苗木は約7千4百本、このうち約6千本の苗木がカウンターパートのTEACA(Tanzania Environmental Action Association)から、残りが同じくHAKIMAMA(Harakati ya Mlima Kilimanjarop kwa Mazingira na Maisha)から各村に供給されました。

植林に集まってきた村人たち
植林に集まってきた村人たち


今大雨季の植林は、山麓住民による森林再生、保全に向けた努力を政府に発信していくことも意識しながら取り組んでいます。そのため先月ロレ村の水源地で取り組んだ植林には、昨年末赴任したモシ県知事にも参加してもらいました。知事は里山の森(バッファゾーンの森)を使えなくなった住民の苦境も理解してくれており、今後も継続した関係づくりに取り組んでいくつもりです。また大雨季植林の模様は現地新聞で取り上げられることになっています。

苗木を植える県知事。植えているの蜜源樹Cordia abyssinica。
苗木を植える県知事。植えているの蜜源樹Cordia abyssinica。


一方、各村での植林の機会に、それぞれの村で新たに立ち上げた環境委員会のメンバーを紹介するようにしています。キリマンジャロ山では多くの村が横の連携を図りながら、一致団結して森林保全や森の問題に取り組んでいく必要がありますが、環境委員会は各村でその要となることが期待されています。 今期の大雨季植林もいよいよ明日(29日)のルワ村、そして最後にムシリ村の植林で完了します。最終的な植林本数は約8千本を見込んでいます。


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■キリマンジャロ山で大雨季植林が取り組まれています!('22/6)■


植林のためTEACAの苗畑から運び出される苗木 村に届けられた苗木
(左) 植林のためTEACAの苗畑から運び出される苗木     (右) 村に届けられた苗木

今年もキリマンジャロ山の村で大雨季植林が始まっています。といっても昨年小雨季の降雨不足でどの苗畑も育苗に苦戦し、今年の大雨季植林はどの村もTEACAからの苗木供給に頼らざるを得ませんでした。

 雨不足で育苗に失敗したムウェ小学校 日射を避け、教場に退避された苗木
 (左) 雨不足で育苗に失敗したムウェ小学校    (右) 日射を避け、教場に退避された苗木

今年の植林も前年度に引き続き、キリマンジャロ山の裸地尾根での森林再生、半乾燥地にある丘の緑化および山麓村内での村落植林に取り組んでいます。それぞれこれまでに700本、1,200本、600本の計2,500本が植えられていますが、現在も植林は続けられており、完するの了は7月になる見込みです。

植林樹種も標高やその場所の雨量、土壌条件によってずいぶん変わってきます。たとえば土壌劣化の激しい裸地化した尾根での植林主力樹種はマツ科のPinus patula、半乾燥地ではセンダン科のCedrela Odorata(当初計画ではマメ科のSenna Siameaの予定でしたが、育苗に失敗し、TEACAが代替樹種として供給)、村内緑化ではヤマモガシ科のGrevillea robustaが主力になります。

 雨不足で育苗に失敗したムウェ小学校 日射を避け、教場に退避された苗木
  (左) 水源近くで植林に取り組む村人たち    (右) 植林には子どもたちも一緒に参加

今後「みつばちの森」づくりに向けた植林が始まりますが、そこで主力となるのは蜜源樹であるムラサキ科のCordia abyssinicaです。

日本もいよいよ梅雨本番となり、各地で雨が降っていますが、そんな雨の中、キリマンジャロ山では村人たちが熱心に植林に取り組んでいます。雨の日にはそんな村人たちにぜひ思いを馳せてみてください!

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■キリマンジャロ山にある国立公園でない森 ('22/3)■


どこかのキャンプ場?

どこかのキャンプ場?


美しい木立が立ち並ぶこの写真、まるでどこかのキャンプ場にでも来たような気分にさせられます。ここはキリマンジャロ山の「かつての」森林保護区の「一部」。「かつての」と書いたのは、キリマンジャロ山ではその自然(森)を守るためとして、山麓住民が利用していたバッファゾーンの森を含む森林保護区が国立公園に取り込まれたためです。

ではここは国立公園なのかといえば、実はそうではありません。森林保護区への国立公園の拡大が行われた際、その中にあった、政府の運営する森林プランテーションだけは国立公園から除外されたためです。山麓住民の利用は排除し、政府が木材伐採を行うプランテーションは除外するというのはまったくアンフェアな措置と言わざるを得ません。

また「一部」と書きましたが、一部とはいってもその面積は住民が利用していたバッファゾーンの森の実に2倍、約160km2にもなります。

この写真の森(森林プランテーション)を管理しているのは、天然資源観光省にあった旧森林養蜂局が改組してできたTanzania Forest Service(TFS)です。

もっともTFSが管理する森林プランテーションでは、ミャンマーに起源をもつ“タウンヤ方式”の森林管理手法が導入されており、地域住民に植林を請け負わせる一方、苗木が大きくなるまでの間、植林地での耕作を認めています(下写真)。この点は住民を完全排除した国立公園とは一線を画していると言えます。

森林プランテーションの中でジャガイモを耕作する村人たち

写真:森林プランテーションの中でジャガイモを耕作する村人たち


当会は、住民生活を支えていたバッファゾーンの森を一方的に国立公園に取り込むことは、彼らの生存権や生活権を奪うことであり、その返還(かつてバッファゾーンを管理していた県の管轄に戻す)を山麓住民とともに求めています。

県の管轄に戻さずにTFSと協力して、現在森林プランテーションで行われているようなタウンヤ方式の実現を目指すという考え方もあるかもしれません。しかし当会はこの方法はうまくいかないと考えています。

美しい木立は一見魅力的に見えますが、所詮はプランテーションに過ぎません。山麓住民の多様なニーズは、このような大規模かつ画一的な森ではとても支えることはできません。また木が大きくなるまでの一時的とはいえ耕作が許されることも魅力的に映りますが、地域住民の誰もが耕作できるわけではありません。うまく契約の機会に恵まれた者のみが許されるのであって、そうでない大多数の者との間に軋轢を生むことになります。

重要な森林資源を得ることができないうえコミュニティー内で不和を生むようでは、TFSのような強力な権力機関が上から抑え込まない限り、決して長続きしません。また住民の貧困も解決できません。

バッファゾーンの森は、“地域住民の生活と手つかずの原生林の双方を守る”というまさに“バッファ”としての意義を、それを利用する住民たち自身が十分に理解したうえで、彼らが主体となって管理にあたることこそ肝要だと考えます。

つまるところこれは、キリマンジャロ山の森(バッファゾーンの森)が最もよく守られていたかつての状況に戻すことにほかなりません。当会がバッファゾーンの森の返還を求めているのは、それが山麓住民の生存権、生活権を守ることのみならず、そこで住民主導による森林保全・管理を実現していくことが、結局はキリマンジャロ山の自然を長く守っていくことに繋がると考えるからです。


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■植林に向け続けられる育苗努力 ('22/1)■


キリマンジャロ山の村では、4月から始まる大雨季植林に向けて育苗の努力が続けられています。ただ状況はあまり芳しくありません。タンザニアでは昨年の小雨季に雨が降らず、灌水に使っていた水が涸れてしまったためです。

半乾燥地帯にあるンガンジョニ村の苗畑では数千本の苗木がほぼ全滅してしまいました。村では残った僅かな苗木を屋内に退避させましたが、大雨季に計画通りの植林に取り組むのはまず不可能な状況です。

丸裸の尾根で植林に取り組んでいるキルア・ブンジョー地区では、雨不足から苗畑を設置しているマヌ小学校では育苗を中止していました。しかし12月になってようやく雨が降り出したことから育苗を再開しました(下写真)。もっともこちらも大雨季までに植林に適切なサイズまで苗木を育てるのはかなり厳しいと言えます。

育苗ポットに発芽した小苗を移植している生徒たち

育苗ポットに発芽した小苗を移植している生徒たち


主力苗畑であるカウンターパートTEACAの苗畑では、“みつばちの森づくり”に向けた蜜源樹Cordia Abyssinica(ムラサキ科)に最優先で水を回したことから、その他の樹種の育苗が遅れ気味です。苗畑は何とか持ちこたえてくれたCordiaと、その他の樹種とで明暗がはっきり分かれたまだら模様となっています(下写真)。

まだら模様のTEACA苗畑

まだら模様のTEACA苗畑


こうした状況から、今年の大雨季植林は雨季の終わり頃まで育苗を引っぱり、最後に集中的に取り組むようにしたいところです。しかしそれもあくまで雨がちゃんと降り続いてくれたらの話で、途中で止まってしまったら元も子もありません。本当に判断が難しく、各村ともどうするか、そろそろ話し合いを始めようと思っています。



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