キリマンジャロの山火事で植林地被害


 ●2022年
    3月  キリマンジャロ山にある国立公園でない森 
    1月  植林に向け続けられる育苗努力 


2021年分2020年分2019年分2018年分2017年分2016年分2015年分2014年分2013年分2012年分2011年分2010年分2009年分2008年分2007年分2006年分2005年分

2022年分はこちら


■キリマンジャロ山にある国立公園でない森 ('22/3)■


どこかのキャンプ場?

どこかのキャンプ場?


美しい木立が立ち並ぶこの写真、まるでどこかのキャンプ場にでも来たような気分にさせられます。ここはキリマンジャロ山の「かつての」森林保護区の「一部」。「かつての」と書いたのは、キリマンジャロ山ではその自然(森)を守るためとして、山麓住民が利用していたバッファゾーンの森を含む森林保護区が国立公園に取り込まれたためです。

ではここは国立公園なのかといえば、実はそうではありません。森林保護区への国立公園の拡大が行われた際、その中にあった、政府の運営する森林プランテーションだけは国立公園から除外されたためです。山麓住民の利用は排除し、政府が木材伐採を行うプランテーションは除外するというのはまったくアンフェアな措置と言わざるを得ません。

また「一部」と書きましたが、一部とはいってもその面積は住民が利用していたバッファゾーンの森の実に2倍、約160km2にもなります。

この写真の森(森林プランテーション)を管理しているのは、天然資源観光省にあった旧森林養蜂局が改組してできたTanzania Forest Service(TFS)です。

もっともTFSが管理する森林プランテーションでは、ミャンマーに起源をもつ“タウンヤ方式”の森林管理手法が導入されており、地域住民に植林を請け負わせる一方、苗木が大きくなるまでの間、植林地での耕作を認めています(下写真)。この点は住民を完全排除した国立公園とは一線を画していると言えます。

森林プランテーションの中でジャガイモを耕作する村人たち

写真:森林プランテーションの中でジャガイモを耕作する村人たち


当会は、住民生活を支えていたバッファゾーンの森を一方的に国立公園に取り込むことは、彼らの生存権や生活権を奪うことであり、その返還(かつてバッファゾーンを管理していた県の管轄に戻す)を山麓住民とともに求めています。

県の管轄に戻さずにTFSと協力して、現在森林プランテーションで行われているようなタウンヤ方式の実現を目指すという考え方もあるかもしれません。しかし当会はこの方法はうまくいかないと考えています。

美しい木立は一見魅力的に見えますが、所詮はプランテーションに過ぎません。山麓住民の多様なニーズは、このような大規模かつ画一的な森ではとても支えることはできません。また木が大きくなるまでの一時的とはいえ耕作が許されることも魅力的に映りますが、地域住民の誰もが耕作できるわけではありません。うまく契約の機会に恵まれた者のみが許されるのであって、そうでない大多数の者との間に軋轢を生むことになります。

重要な森林資源を得ることができないうえコミュニティー内で不和を生むようでは、TFSのような強力な権力機関が上から抑え込まない限り、決して長続きしません。また住民の貧困も解決できません。

バッファゾーンの森は、“地域住民の生活と手つかずの原生林の双方を守る”というまさに“バッファ”としての意義を、それを利用する住民たち自身が十分に理解したうえで、彼らが主体となって管理にあたることこそ肝要だと考えます。

つまるところこれは、キリマンジャロ山の森(バッファゾーンの森)が最もよく守られていたかつての状況に戻すことにほかなりません。当会がバッファゾーンの森の返還を求めているのは、それが山麓住民の生存権、生活権を守ることのみならず、そこで住民主導による森林保全・管理を実現していくことが、結局はキリマンジャロ山の自然を長く守っていくことに繋がると考えるからです。


******************************************************

●キリマンジャロ山で『村人たちの命の森』を取り戻す当会の取り組みを
  ぜひご支援ください!
 → こちら

●会の活動を支えてくれる「会員」も募集しております!
会員になると、現地の最新の取り組み状況をお伝えするニュースレターを年3回、現地からの葉書を年1回受け取ることができます!

 ・ネットでのご入会 → こちら

 ・郵便振替ご利用の場合
  → 郵便振替口座番号: 00150−7−77254
    加入者名: タンザニア・ポレポレクラブ
 ※郵便振替の場合は、備考欄に「会費」とご記入ください。

******************************************************



  このページの先頭へ戻る   トップページへ戻る



■植林に向け続けられる育苗努力 ('22/1)■


キリマンジャロ山の村では、4月から始まる大雨季植林に向けて育苗の努力が続けられています。ただ状況はあまり芳しくありません。タンザニアでは昨年の小雨季に雨が降らず、灌水に使っていた水が涸れてしまったためです。

半乾燥地帯にあるンガンジョニ村の苗畑では数千本の苗木がほぼ全滅してしまいました。村では残った僅かな苗木を屋内に退避させましたが、大雨季に計画通りの植林に取り組むのはまず不可能な状況です。

丸裸の尾根で植林に取り組んでいるキルア・ブンジョー地区では、雨不足から苗畑を設置しているマヌ小学校では育苗を中止していました。しかし12月になってようやく雨が降り出したことから育苗を再開しました(下写真)。もっともこちらも大雨季までに植林に適切なサイズまで苗木を育てるのはかなり厳しいと言えます。

育苗ポットに発芽した小苗を移植している生徒たち

育苗ポットに発芽した小苗を移植している生徒たち


主力苗畑であるカウンターパートTEACAの苗畑では、“みつばちの森づくり”に向けた蜜源樹Cordia Abyssinica(ムラサキ科)に最優先で水を回したことから、その他の樹種の育苗が遅れ気味です。苗畑は何とか持ちこたえてくれたCordiaと、その他の樹種とで明暗がはっきり分かれたまだら模様となっています(下写真)。

まだら模様のTEACA苗畑

まだら模様のTEACA苗畑


こうした状況から、今年の大雨季植林は雨季の終わり頃まで育苗を引っぱり、最後に集中的に取り組むようにしたいところです。しかしそれもあくまで雨がちゃんと降り続いてくれたらの話で、途中で止まってしまったら元も子もありません。本当に判断が難しく、各村ともどうするか、そろそろ話し合いを始めようと思っています。



******************************************************

●キリマンジャロ山での「植林」活動をぜひ応援してください!

・当会HPで1口100円からご支援いただけます。100円でキリマンジャロ山に苗木を1本植えることができます! → こちら

 ・郵便振替ご利用の場合
  → 郵便振替口座番号: 00150−7−77254
    加入者名: タンザニア・ポレポレクラブ
 ※郵便振替の場合は、備考欄に「植林支援」とご記入ください。


※ 千円以上のご寄付には、もれなくキリマンジャロ山で村人たちが守っている『エデンの森』ステッカーを進呈いたします!
******************************************************



  このページの先頭へ戻る   トップページへ戻る


※当サイトに掲載している、記事、写真等の無断転用を禁止します。
Copyright(C) タンザニア・ポレポレクラブ All Rights Reserved.