TANZANIA POLE POLE CLUB

2012年度事業計画


■ 村落植林活動 ■

◆1.国立公園化問題への対応

(1)国立公園における地域主導植林(第2次、植林規模1万2千本)の実施

・2011年度に実施に移した国立公園内の旧HMFSにおける地域主導植林は、国立公園化という旧態依然とした要塞型自然保護(人間排除)の手法に対し、誰が森を守ってきたのか、誰が森を守れるのかを、地域とそこに暮らす住民が強力に発信する画期となった。
 2012年度は、その第2次植林を実施する。キリマンジャロ山の森林保全・管理のためには、地域が主体となった仕組みが必要であり、その実現のためには、車の両輪として政策、制度面での見直しを促していくアプローチと同時に、こうした実行面での事実と実績を積み上げ、実証していく取り組みは欠かせないものである。

・地域主導植林の実施対象地域は、2011年度のムウィカ地域の2地域に加え、2012年度はマラングー地域にも拡大実施する。

・ムウィカ、キレマの両地域には、新規苗畑を 開設し、地域主導植林の定着、強化を目指す。

(2)地域による森林管理のルール作り

・キリマンジャロ山の国立公園(旧HMFS)に沿って存在する村々を集めた、地域横断による定期協議を2012年度も継続開催し、旧HMFSの森林保全・管理のあり方について引き続き協議していく。

・ただし村に既存のルールが抱えている欠点、問題点に気付き、それらを克服できる新たな発想に基づく仕組みやルールの構築は、協議の実施だけでは限界がある。それを補うための研修やセミナーと組み合わせていくことが求められる。これについては、後述の「スタディツアー」、「研修」の各項で触れる。

(3)各行政レベルに対するアプローチ
・国/県
 国立公園法の改正に向け、2012年度も引き続き国会議員へのアプローチを行う。また県レベルでの森林条例の制定に向けては、県議会議員へのアプローチも必要になってくるが、これは国立公園法の動き如何の判断となってくる。

・中央省庁
 タンザニアでは2011年度に中央政府の森 林関係部局の大幅な組織改編が行われ、それまで同国の森林を扱っていた天然資源観光省下の森林養蜂局が、政策、制度面を担う森林養蜂局と、その実行を担う半独立のエージェンシーTanzania Forest Services(TFS)とに組織分離された。この両者による体制はまだ始まったばかりであり、今後所轄省である天然資源観光省も含め、国立公園問題への対応に関し、組織的見極めと新たな関係構築が必要となってくるため、これに取り組む。

・州
 これまで進めてきた国立公園化問題に対する対処(中央政府による国立公園内における植林許可取り付け等)は、それまでに築いてきた県、州との良好な関係が大きな力となってきた。しかし昨年州知事の交代があり、さらに赴任した新州知事が実質的にKINAPA(キリマンジャロ国立公園公社)の案による旧HMFSの完全掌握に同調する動きを見せるに至っている。
 このため、2012年度は新州知事との関係構築に取り組む。また、キリマンジャロ山の 森林保全・管理における地域主体、主導の有効性とその必要性への理解を求めていく。

■ 活動の自立支援事業 ■

◆グループ積み立て

・2012年度末には、積み立てを行っているグループのうち、キディア女性グループは積み立て目標額の100万シリングを達成する見込みである。またキランガ、フォイェニの両女性グループも2014年度中には目標額に達する。2012年度は昨年度に検討を行うことが出来なかった、積み立て資金による自立事業の策定を行う。

・事業によっては研修の提供などが必要になってくることが考えられ、その場合は考慮する。


◆養 蜂

(1)低地養蜂事業<モシ県Kahe事業地>
・営巣率向上のために、未営巣養蜂箱は養蜂小屋から出し、ハチの飛行経路上にある木に吊り下げ、営巣後は従来通り管理負荷軽減のために養蜂小屋に戻すローテーション方式への切り替えを行う。

・集中的管理が必要なラングストースタイプ改良養蜂箱から、ハチミツの品質は落ちるが、シンプルな管理で済むプランクタイプ改良養蜂箱への切り替えを検討する。

(2)高地養蜂事業<ハリナシバチ養蜂事業>
・地域的にハリナシバチの数が減っている中で 群れの新規調達が厳しい状況となっている。しかしハリナシチはミツバチと違い、営巣していれば確実にミツの収穫に繋がるため、安定的自己資金調達源の一つとして、毎年3群程度ずつ養蜂数を増やしていく基本方針を堅持する。


(3)高地養蜂事業<新規ミツバチ養蜂事業>
・養蜂箱の傷みが激しいため、新規養蜂箱への更新を今後順次進める(営巣状況によるので、毎年2箱程度のペースを目安とする)。その際、新規養蜂箱をラングストースタイプとするかプランクタイプとするかについてはTEACAと協議の上決定する。


◆新規収入事業<レンタルハウス>

・TEACA事業資金の30%までは賄えるようにすることを目標に、貸出条件(月20〜25万シリング/部屋)での入居者の募集を継続する。

◆穀物貯蔵事業

・昨年度調達した7tのメイズの販売を行う。(純益約35万シリングを見込む)。
・また市場価格動向によって、同量のメイズの追加調達を行う。


■ 生活改善事業 ■

◆1.改良カマド普及

・2012年度は、新規にカマド職人の養成を行った5村(テマ村、モヲ村、ルワ村、ロレ・マレラ村、マワンジェニ村)での普及フォローアップを重点課題とする。各職人はそれぞれの村で2基の試作カマドを作ることになっており、TEACAによる技術レベル確認後、村会議等の場で広報活動を開始する。

・溶岩タイプ改良カマドの普及用パンフレットの作成が必要となっているが、国立公園問題への対応でTEACAの負荷が高い状況が続いており、2012年度は努力目標に留める。


◆2.コーヒー農家支援

・コーヒー農家グループKIWAKABOのコンタクトファーマー5名の接ぎ木技術を確実にするため、2回目の接ぎ木研修を実施する。

・コーヒーを専門としていた元農業指導員ジェームズ・キサンガ氏による、コンタクトファーマーの巡回指導を、2011年度に引き続き実施する。

・Envirocareによる有機コーヒープロジェクトの導入により、メンバーを急拡大(280名)させているKIWAKABOであるが、生産量と品質の把握が必要となっている。その実態調査を実施する。但し対象農家が多いため、結果を出すところまで辿り着けない可能性がある。


◆3.診療所/健康支援

・道路補修の完了に伴い、ナティロ診療所への支援は一段落ついたことから、2012年度はテマ村から要請のある高地部への新診療所建設のための積立てを行うかの検討を行う。

・テマ村で身よりのない老人の世話や伝統薬草栽培に取り組んでいる女性グループ(Faraja/Upendo女性グループ)との協力活動の可能性を検討する。


◆4.伝統灌漑水路復旧支援

・2011年度は事業計画外であったことから 対応を断った、キリマンジャロ山麓オールドモシ区をカバーする主水路キディア水路の伝統貯水池“Nduwa”への泥排出用バルブの設置を行う。

・同Nduwaへの流入水量増大を図るため、上流に位置する放棄水路ムヲ水路の復旧の必要性があるかを調査し、またキディア村との検討を行う。

・昨年度調査を実施した、テマ村で現在も利用されている主力伝統水路ムレマ水路について、漏水防止のための補修工事を一部でも実施できるかを、水路管理氏族のリーダーらと検討する。ただし予算的に厳しい状況であり、実施を見送る可能性もある。


■ 教育支援 ■

◆1.小学校への文具支援

・キリマンジャロ州下の小学校4校(オリモ小学校、フンブフ小学校、リアタ小学校、マヌ小学校)への文具支援(ノート、鉛筆、ボールペン)を継続実施する。

◆子どもたちのスタディツアー支援

・キリマンジャロ山麓にある小学校1校を対象に実施している、「自分たちの伝統、文化」をテーマにしたマラングーへのスタディツアーを、2012年度も継続実施する。対象校及び対象学年は、TEACA及び学校の先生方と協議のうえ決定する。

■ 研修 ■

◆1.森林管理の先進事例に学ぶスタディツアー

・「地域による森林管理のルール作り」の項目でも触れたように、キリマンジャロ山における持続的森林保全、管理を実現していくためには、従来のパラダイムにとらわれたルールでは決してうまくいかない。そのことは森を守ることが出来なかった過去の事実からも明 らかである。新たなパラダイムに基づく新たなルールを作るためには、すでにそうした先進的ルールを導入し、成功している事例を通した学びのインパクトが大きい。
これまでもSULEDOプロジェクトなどへの現場視察をスタディツアーとして実施しているが、2012年度はキリマンジャロ山麓の村々の指導者を対象として、そうした先進的ルールと仕組みについて学ぶためのスタディツアーを検討する。訪問候補地としては、シンギダ州で複数村によるコミュニティ・マ ネジメントが実践されているムゴリ・フォレストを検討している。


◆2.モシ郊外県の村指導者によるHMFS管理に対する意見集約会議

・今年2月、キリマンジャロ州知事がキリマンジャロ山内に存在するすべての村の指導者を集めて開催した緊急会議において、HMFS のKINAPAによる実質的掌握が決定的となった。しかしこの会議には、HMFSが最大面積を占めるモシ郊外県の村が一つも参加できていなかったことから、これらの村の指導者を集め、HMFSの森林管理に対する意 見表明を行うための会議開催を検討する。但し、この会議は政治的なインパクトも大きく、実施の是非は、TEACAおよび村の指導者らと慎重に判断することとする。

◆3.LEATによる森林・環境法令セミナー

昨年度開催できなかったLEATによる森林 ・環境法令セミナーであるが、2012年度 も開催は難しいと思われる。しかしHMFS の帰属問題の動向次第では、いつでも機動的 に開催できるように準備だけはしておく。





■ 2012年度予算 ■


    ◆
2012年度予算書(PDF)



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