TANZANIA POLE POLE CLUB

2011年度事業計画


■ 村落植林活動 ■

◆HMFSにおける地域主導植林実施へ

ルワ村植林地  2011年は、これまで入念に準備を進めてきた多地域連携による、国立公園内のかつてのバッファ・ゾーン“ハーフマイル・フォレスト・ストリップ”(以下、HMFSと表記)における大規模植林を初の実践に移す。その第一次となる植林を、キリマンジャロ東南山麓、標高約1,700mにあるルワ村およびロレ・マレラにおいて行う(植林予定数1万7千本)。
 ルワ村の植林地は、約30haの裸地が広がっている。ここは森林保護区内であるにも関わらず、かつて政府が商業目的で造林し、その後収穫のため伐採したものの、再植林をすることなく、裸地として放置されてきた場所である。これまで地域の教会が主導して植林に取り組んだ例はあるが、政府の理解や支援も得られず、また実施方法のまずさもあって頓挫してしまった。
 現在のキリマンジャロ山には、森林を持続的に守っていくための「実質的に機能している仕組み」はないといえる。政府は地域住民の締め出しによって森を守ろうとしているが、住民たちの生活が森林に依存したものである以上、締め出しは有効に機能し得ない。同山においては、住民生活と両立可能な森林保全の仕組みの確立が急務とされている。
 今回の多地域連携による大規模植林は、現在の機能していないキリマンジャロ山の森林保全政策あるいはその取り組みに対して、その「実行」を担えるのは地域住民たち自身であることを、政府ほか関係機関に対してもアピールするという重要な意味合いがある。すなわち住民の追い出しによってではなく、住民たちを信頼することによって、持続可能な森林保全が可能となるとの政府の認識につなげ、住民管理による森林管理の権利を勝ち取ることにある。そこに至るにはまだ長いプロセスが必要であるが、国立公園内における地域主導・連携による森林保全活動の実現は、その目標に向けた画期となるであろう。

◆地域による森林管理のルール作り

 多地域参加のもと開催している定期協議は、これまで地域主導による森林の保全、管理に関する認識の共有を図り、連携構築の足がかりとする役割を担ってきた。
 2011年度はこれを次の段階に進め、キリマンジャロ山における統一的な森林保全、管理のルール設定に向けた協議を開始する。そのためにまずは各村における現行の規約、ルールを持ち寄り、その内容の精査、検討することから始めることとしたい。

◆県議会議員との関係作り

2011年度も引き続き、県の森林条例制定に影響を持つ、県議会議員との関係構築に努めることとする。またいくつかの区を基盤として選出された評議員(県議会のメンバーである)へのアプローチも行い、地域主導の森林管理、保全に対する、県議会内での認識醸成を図る。

◆スタディツアーの実施

 2010年度に行ったSULEDOプロジェクトへのスタディツアーについて、さらに追加的な村を対象として必要であれば、実施する。
 もしくは、SULEDOプロジェクト同様にコミュニティベースによる森林管理に成功しているDuru-Haitemba Forestなど、新たな知見を得ることを目的として、訪問地を切り替えて実施する。

◆地域住民の内発的意思の側面支援

 「村の自慢の森イラストマップ」のさらなる内容充実に向け、現地調査を継続実施する。また、これまでは日本サイドがイニシャティブをとる方法で取り組みを進めてきたが、これがタンザニアと日本側が双方向で進める取り組みとなるよう、その関係構築をし、実施に移す。そのことにより、現地において常にこの取り組みが動いている体制が確立する。

■ 活動の自立支援事業 ■

◆グループ貯蓄

(1) グループ積み立てを確実に実施したグループについては、メンバー全員に対するニワトリの支援および積み立てインセンティブとしての、TEACAからの1年間の積立額の半分に相当する額の資金繰り入れを実施する。
(2) キディア女性グループは、2012年度には積み立て目標額の100万シリングを達成する可能性があり、その資金によるグループ自立事業の具体的プランについて、話し合いを進める。
(3) キランガ女性グループについて積み立てが滞っている原因を究明し、その対策を講ずる。


◆養蜂事業

(1)低地養蜂事業<モシ県Kahe事業地>
 ミツバチの逃亡を避けるための環境整備(=蜜源樹および花卉類の植栽)を継続実施する。これまで植えた苗木が花を咲かせるには、まだ2〜3年が必要で、現在の低い営巣率が回復に向かうか、様子見の状況が2011年度も続くことになる。

(2)高地養蜂事業<ハリナシバチ養蜂事業>
 2010年度の実績が示しているように、ハチミツ販売から得られる収入は、決して少ないものではない。ハリナシバチについては、昨年度に見送った養蜂箱の増設(2箱〜3箱)を行う。異常気象により逃亡が再発する等といった事態にならない限り、今後も毎年2箱〜3箱ずつ養蜂箱の設置数を増やしていき、ハチミツの販売収入による自己資金調達能力 の安定、強化に繋げていく。

(3)高地養蜂事業<新規ミツバチ養蜂事業>
(a) Mzee wa milaのアドバイスにより、養蜂箱の設置場所を養蜂小屋の高い位置に上げたため、それによる営巣率に変化があるか見守る。
(b) 収穫したハチミツの品実向上のため、採蜜機導入の是非を検討する。


◆新規収入事業<レンタルハウス>

 入居者の公募を開始しており、2011年度にはいよいよ貸し出しが始まる予定である。ただしダルエス苗畑以上の収入ポテンシャルを持った事業であり、入居者については申込があれば誰でも受け付けることはせず、慎重に決定を行い、確実な収入へと繋がるようにしていく。単独財源として、TEACA事業資金の30%までは賄えるようにしたいと考えている。

◆穀物貯蔵事業

 昨年度調達した7tのメイズの販売を行う。また市場価格によっては、同量のメイズの追加調達を行う。


■ 生活改善事業 ■

◆改良カマド普及

(1) 溶岩を基礎材に使用した改良カマドの普及に着手する。普及対象とするのは、溶岩が簡単に手に入るロレ・マレラ村とし、3基のデモカマド設置とカマド職人の養成を行う。
(2) 昨年度実現できなかったキディア村にても、カマド職人の養成を実施し、小学校用カマドを含む3基〜4基の設置を同村にて行う。
(3) 溶岩の使用による完全な地元資源利用によるカマドが完成したことから、普及用パンフレットの改訂版を作成する。


◆コーヒー農家支援

(1) TaCRI専門家によるコーヒー生産者グループ“KIWAKABO”(Kikundi cha wakulima wa kahawa bora)のコンタクトファーマーに対する巡回指導を継続実施する。
(2) 同じくコンタクトファーマーに対する、新品種コーヒーの接ぎ木セミナーを実施する。
(3) 既に畑に植えられている新品種コーヒーが結実する時期に入っており、収量状況により、手動のパルピングマシンの支援を検討する。
(4) タンザニアのローカルNGO・Envirocareによる有機コーヒープロジェクトについて、今後の動向調査及びKIWAKABOとしての対応を検討する。


◆診療所支援

 標高1300mから1700mまでまたがるテマ村には、診療所が現在支援しているナティロ診療所1つしかなく、オリモ小学校のある高地部への新しい診療所の建設要請がテマ村より出されている。当会には資金的な余力が無く、応じられないが、毎年の基金として積み立てを行うか、ナティロ診療所への薬剤支援として続けるか、テマ村側と協議することにし、そのどちらかで対応を行う。

◆小学校への牛乳配給

 半乾燥地にあるマワンジェニ村リアタ小学校への牛乳配布は、同校への給水パイプラインが到達したことから役目を終えたと考えており、2011年度はその他の学校も含め、継続実施はしないこととする。

◆伝統灌漑水路復旧支援

(1) キリマンジャロ山麓オールドモシ区をカバーする主水路キディア水路の伝統貯水池"Nduwa"の復旧工事を完工させる。
(2) 基本的にこれで同水路の復旧は完了するが、Nduwaにもう一本の伝統水路が接続しており、この水路も土砂崩れで埋没してしまっていることから、その復旧が必要か、キディア村と検討する。
(3) テマ村において、復旧が必要とされる伝統水路が存在するかの調査を行う。また、かつて村で重要な役割を果たしていたが、現在メンテナンスがされず放棄されているキセレチャ水路について、その流路調査と歴史の掘り起こしを行う。


■ 教育支援 ■

◆小学校への文具支援

(1) オリモ小学校、フンブフ小学校、リアタ小学校への文具支援を継続実施する。
(2) またキリマンジャロ山麓キルワ・ブンジョー地区にあるマヌ小学校が植林に熱心に取り組んでおり、同校を新たに加える。


◆子どもたちのスタディツアー支援

 「自分たちの伝統、文化」をテーマにした、マラングーへのスタディツアーを継続実施する。対象校はTEACA及び各学校の先生方と協議のうえ決定する。

■ 研修 ■

◆LEATによる森林環境法令セミナー

 キリマンジャロ山においては、各地域に統一的な森林の保全、管理のルール作りに向けた協議を開始することとなる。
 そこでは、いかに持続的に機能するルールとできるかが、極めて大きなポイントとなってくる。そのためには従来のルールを精査、検討するだけでは不十分で、多くの事例を知る環境法令の専門家集団であるLEATの助言と指導が必要になってくると思われる。
 そこでキリマンジャロ山のHMFSに沿って存在する村々を集め、そうした事例を交えた、環境法令セミナーを実施する。
 またセミナーには森林局からも担当官を招き、地域と行政がともに力を合わせ、持続的に機能するよりよいルール作りに取り組んでいけるようにする。とくに県の森林局は、県議会における森林条例制定にあたって諮問を受ける立場にあり、地域の考えやルール策定の進捗状況を把握しておいてもらうことは重要である。


◆PC研修

 TEACAのリーダーがまだ十分にパソコンを使い切れておらず、必要に応じて追加研修の機会を設ける。


■ 2011年度予算 ■


    ◆
2011年度予算書(PDF)



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