ニュースレター第40号抜粋記事
第40号 トップページより抜粋 (2012/11)
 
誰が何を守るのか?



        

TEACAの事務所脇、森林への入り口に通じる道に現れたフクロウ

今夏の現地渡航で村に入っていた時のこと、予期せぬ事件が起きた。それは私たちが地域住民による森林利用実態調査を始めて3日目の朝に起きた。「外国人が森で何かをやっている」という話を聞きつけたKINAPA(キリマンジャロ国立公園公社)の武装したレンジャー10数名が、突然ランドローバーで乗り込んできたのである。

自動小銃を持った連中が平和な村に突然ドヤドヤやって来たのだから、一時騒然となった。もちろん私たちがTEACAや村人たちと、キリマンジャロ山の森を守るための取り組みをしていることを理解した彼らによって、連行されることも、ましてや銃口を向けられることもなかったのだが、その後も数日間、彼らはTEACAの事務所脇にキャンプを張り、居座っていた。事務所で仕事が深夜に及ぶこともままあり、夜中真っ暗な屋外のトイレに行ったときに撃たれてはかなわないので、「頼むから間違って撃たないでくれよ」と半分冗談、半分本気で念を押しておいた。

彼らの視線の先にあるものは何だろう。森か?人か?目の前にある銃口の向く先を思えば、自問するまでもないことだった。

深夜の事務所。トイレに行こうと外に出る。何者かの黒い影があることに気づく。視線の先にいたのは、フクロウだった。じっとこちらの様子をうかがっている。猛禽類のフクロウの存在は、それ自体、まだ残る豊かな自然の証でもある。「森の番人は彼らこそ相応しい」。そう思った。理想だけでは森を守ることは出来ない。しかし、その理想に向けて私たちは取り組んでいる。銃によってではなく、KINAPAも、村人たちも、ともに森に視線を向け、協力する森林管理の実現という理想である。

〔No.40 その他の内容〕

 ● 【キリマンジャロ山の国立公園を巡る最新状況】〜続く激動〜
 ●生活改善:改良カマド新しい村でも普及始まる
 ●生活改善:新品種コーヒー接ぎ木セミナー(第2回)実施
 ●活動の自立:グループ積み立て、つまずく
 ●Rafikiプロジェクト:〜2012年8月渡航調査〜



 
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